熱の理論―お熱いのはお好き Theory of Heat‐You like it hot…

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熱の理論―お熱いのはお好き Theory of Heat‐You like it hot…

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  • サイズ A5判/ページ数 320p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784320036062
  • NDC分類 426.5
  • Cコード C3042

出版社内容情報

本書は,物理学の土台の1つ,熱力学の基礎から宇宙への応用までを丁寧に解説した教科書・参考書である。熱力学は2つの経験則だけを前提にして組み立てるので,数学的に厳密に理論を展開していく必要がある。熱力学第1法則では,従来の2種類の熱容量に加えて,2種類の等温潜熱を合わせて4種類をパラメタとして,第1法則から得られる全てを定式化した。後者は近年の熱力学では忘れられていた量である。特にレシュの定理(この名称も全ての教科書で忘れられている)を第1法則だけから導いた。また熱力学にとってもっとも適切な微分形式を並行して使っている。仕事と熱量が微分1形式である,というのが要点である。具体例としては理想気体,ファン・デル・ワールス気体,光子気体を一貫して取り上げた。エントロピーの導入は,カルノーサイクルではなく,カラテオドリの定理によっている。熱力学第2法則では熱力学関数の安定性について徹底的に論じた。本書の他にない特徴は相対論的熱力学を取り上げたことで,内外の教科書でも例がない。アインシュタインは,初期に発表した相対論的熱力学を最晩年に翻す手紙を残した。本書ではアインシュタインが示唆した結果を証明してある。ランダウ?リフシッツの教科書とも矛盾しない結果である。また,相対論的統計力学でも18世紀のベルヌーリの公式が生き残っていることを示してある。相対論的熱力学を宇宙背景輻射とブラックホールに適用した2章も付け加えてある。

はじめに

1 熱力学第1法則
1.1 熱力学第0法則
1.2 仕事
1.3 熱力学第1法則
1.4 熱容量と等温潜熱
1.5 エンタルピー
1.6 圧力計数,体積弾性率,体膨張率,圧縮率

2 理想気体,ファン・デル・ワールス気体,光子気体
2.1 ベルヌーリの気体分子運動論
2.2 理想気体(完全気体)
2.3 さまざまな熱機関
2.4 ファン・デル・ワールス気体
2.5 光子気体

3 エントロピー
3.1 クラウジウスの関係式とギブズの関係式
3.2 カラテオドリの定理
3.3 積分分母の意味
3.4 トムソンの等式

4 熱力学関数
4.1 内部エネルギーのルジャンドル変換
4.2 マクスウェルの関係式
4.3 微分形式によるマクスウェルの関係式
4.4 マクスウェルの関係式の意味
4.5 エントロピーのルジャンドル変換
4.6 定積熱容量と定圧熱容量
4.7 エネルギーの方程式
4.8 エンタルピーの方程式
4.9 レシュの定理
4.10 理想気体の熱力学関数
4.11 ファン・デル・ワールス気体の熱力学関数
4.12 光子気体の熱力学関数
4.13 ボルツマンの証明
4.14 ミー?グリューンアイゼン状態方程式
4.15 針金とゴムひもの熱力学

5 熱力学第2法則
5.1 クラウジウス,トムソン,カラテオドリの原理
5.2 クラウジウスの不等式
5.3 エントロピーの極大原理
5.4 熱平衡の条件
5.5 エントロピーと内部エネルギーの安定性
5.6 ルジャンドル変換の安定性
5.7 不等式の物理的意味
5.8 エントロピーの安定性
5.9 内部エネルギーの安定性
5.10 エンタルピーの安定性
5.11 ヘルムホルツ関数の安定性
5.12 ギブズ関数の安定性
5.13 ヘス行列式

6 開いた系
6.1 開いた系
6.2 エントロピー極大原理と内部エネルギー極小原理
6.3 化学ポテンシャル
6.4 相平衡
6.5 クラペロンの式
6.6 表面張力の熱力学
6.7 2次相転移
6.8 多成分系
6.9 ギブズの相律とデュエームの定理

7 熱力学第3法則
7.1 ネルンスト?プランクの法則
7.2 絶対零度における熱容量,圧力計数,体膨張率

8 統計力学
8.1 マクスウェルの速度分布
8.2 統計力学の基本原理
8.3 ボルツマンの原理
8.4 熱力学との関係
8.5 理想気体のエントロピー
8.6 ギブズの逆説
8.7 カノニカル分布
8.8 グランドカノニカル分布
8.9 等温定圧分布
8.10 ゆらぎ
8.11 酔歩蹣跚とゴムの弾性
8.12 ブラウン運動

9 光子気体
9.1 振動子の熱力学
9.2 エネルギー量子
9.3 アインシュタインの光量子仮説
9.4 プランクの輻射式
9.5 振動子の量子力学
9.6 シュテファン?ボルツマンの法則

10 相対論的熱力学
10.1 完全流体のエネルギー運動量テンソル
10.2 プランクの熱力学第1法則
10.3 ランダウ?リフシッツの公式
10.4 相対論的熱力学再定式化
10.5 相対論的熱力学関数
10.6 光子気体の質量
10.7 相対論的速度分布,マクスウェル?ユトナー分布
10.8 相対論的理想気体
10.9 2次元の相対論的理想気体
10.10 1次元の相対論的理想気体
10.11 f次元の相対論的理想気体
10.12 任意の慣性系における統計力学

11 膨張する宇宙
11.1 古典論による宇宙膨張
11.2 熱力学第1法則
11.3 平坦な空間
11.4 曲がった空間
11.5 フリードマン方程式

12 ブラックホールの熱力学
12.1 ブラックホール
12.2 ホーキング輻射
12.3 地平線近傍
12.4 ウンルー輻射
12.5 固有温度
12.6 ブラウン?ヨークエネルギー
12.7 荷電ブラックホール
12.8 回転荷電ブラックホール
12.9 ウンルー温度の導出

数学的準備
A1 連鎖法則
A2 積分可能条件
A3 積分因子,積分分母
A4 ヤコービ行列とヤコービ行列式
A5 ルジャンドル変換
A6 ガウス積分
A7 オイラーの定理
A8 ラグランジュの未定係数法
A9 デルタ関数
A10 第2種の変形ベッセル関数

索引

太田 浩一[オオタ コウイチ]
著・文・その他

目次

熱力学第1法則
理想気体、ファン・デル・ワールス気体、光子気体
エントロピー
熱力学関数
熱力学第2法則
開いた系
熱力学第3法則
統計力学
光子気体
相対論的熱力学
膨張する宇宙
ブラックホールの熱力学
数学的準備

著者等紹介

太田浩一[オオタコウイチ]
1967年東京大学理学部物理学科卒業。1972年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了、理学博士。1980‐2年MIT理論物理学センター研究員。1982‐3年アムステルダム自由大学客員教授。1990‐1年エルランゲン大学客員教授。現在、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。