出版社内容情報
物理は自然科学の中で最も基礎的な学問分野の1つである。力学をはじめ,熱・統計力学,電磁気学,固体物理学やプラズマ物理学,量子力学,相対性理論,宇宙論などの多岐にわたる分野でもある。近年は,生物物理,医学物理などの幅広い領域への展開がなされてきている。
筆者は,現在いくつかの大学で基礎物理学,力学,電磁気学,エネルギー学などの講義を担当してきており,筆者のこれまでの講義をベースにして書き下ろしたのが本書である。理工系の力学や物理学の教科書として,また,生物系や医療系の基礎物理学の教科書として利用可能である。
前半に力学(剛体,流体を含めて)を,後半に様々なエネルギー編として,熱,波,電気,原子を,最後に生命と宇宙の特別編を記載している。高校での物理内容が「物理基礎」と「物理」とに最近変更になったことも考慮して,半年の理工系の基礎物理学(力学)の講義用と,半年の生物・医療系の基礎物理学の講義用とを一体化した教科書である。
各章ごとに5節にまとめてキーワード,本文,例題,演習問題を記した。これまでの講義では,関連しそうな映画の予告編ビデオを通じて物理の課題に興味を持ってもらうようにしていたが,この「映画の中の物理」のコラムも含めた。また,講義では意外と正解率の低かった「物理クイズ」も掲載し,さらに「科学史コラム」も各章の終わりに記載して物理に興味を持ってもらえるように配慮した。
第1章 物理の考え方:物理基礎
第2章 速度と加速度:運動論1/2
第3章 直線運動と平面運動:運動論2/2
第4章 運動の法則:力学1/4
第5章 力と運動量:力学2/4
第6章 仕事とエネルギー:力学3/4
第7章 円運動と単振動:力学4/4
第8章 剛体と流体:剛体力学と流体力学
第9章 熱力学
第10章 振動・波動論
第11章 電磁気
第12章 原子物理
第13章 生物物理と医学物理
第14章 素粒子物理と宇宙物理
付録
演習問題の解答
索引
目次
1 基礎編(物理の考え方:物理基礎)
2 力学編(速度と加速度:運動論1/2;直線運動と平面運動:運動論2/2;運動の法則:力学1/4;力と運動量:力学2/4;仕事とエネルギー:力学3/4;円運動と単振動:力学1/4;剛体と流体:剛体力学と流体力学)
3 様々なエネルギー編(熱力学;振動・波動;電磁気;原子物理)
4 特別編(生物物理と医学物理;素粒子物理と宇宙物理)
著者等紹介
山崎耕造[ヤマザキコウゾウ]
1949年富山県に生まれる。現在、名古屋大学名誉教授、自然科学研究機構核融合科学研究所名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。