出版社内容情報
本書では,絶縁体,導体,磁性体,超伝導体などのさまざまな個性を持つ物質を舞台として,これらの「個性」を電磁気学でどのように記述するかを解説しています。この個性が多彩で面白い物理現象の舞台となるのですが,一方で難しい,分かりにくいという印象を持つ原因にもなっています。本書では演習問題を多く取り入れ,読者が演習問題を通じて納得感を得られるように,また直感的な説明を随所に取り入れ,物質中の電磁場が「見える」ように配慮しています。
1 真空中のマクスウェル方程式の復習
例題1【真空中の電磁波】
2 導体
例題2【静電誘導と静電遮蔽】
例題3【ホール効果の古典論】
例題4【鏡像法】
3 表皮効果
例題5【電磁波での表皮効果】
例題6【導体中の電磁波の減衰】
例題7【完全導体表面での電磁波の反射】
4 誘電体
例題8【平行平板コンデンサ】
例題9【異なる誘電体同士の界面での場の接続条件】
例題10【球対称な誘電体】
例題11【鏡像法】
5 分極率と誘電率の関係
例題12【電場中の誘電体球】
6 分極の機構とダイナミクス
例題13【電子分極】
例題14【配向分極】
例題15【誘電率の虚部と電磁波の減衰】
7 交流応答とクラマース-クローニッヒ関係式
例題16【電場に対する分極の交流応答】
例題17【デバイ型緩和とコール-コールプロット】
8 磁性体
例題18【常磁性体の磁化と磁場】
9 強磁性体と磁化過程
例題19【平板磁石】
例題20【強磁性体のヒステリシス】
10 さまざまな磁性体と磁化の発現機構
例題21【強磁性体の平均場理論1】
例題22【強磁性体の平均場理論2】
11 磁気共鳴
例題23【磁気共鳴】
12 超伝導体
例題24【超伝導体の磁化と表面電流】
例題25【超伝導体上の磁気浮上】
13 物質中の電磁波
例題26【界面での電磁波の屈折と反射】
例題27【界面での屈折と反射に関する性質】
例題28【導体表面での電磁波の透過・反射】
例題29【一軸性結晶内の電磁波の伝播】
例題30【強磁性体のファラデー効果】
A 巻末付録
B 発展問題の解答
須藤 彰三[ストウ ショウゾウ]
岡 真[オカ マコト]
村上 修一[ムラカミ シュウイチ]
目次
真空中のマクスウェル方程式の復習
導体
表皮効果
誘電体
分極率と誘電率の関係
分極の機構とダイナミクス
交流応答とクラマース‐クローニッヒ関係式
磁性体
強磁性体と磁化過程
さまざまな磁性体と磁化の発現機構
磁気共鳴
超伝導体
物質中の電磁波
著者等紹介
村上修一[ムラカミシュウイチ]
1996年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程中退、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻助手(~2007年)。1999年博士(理学)(東京大学)。2000年スタンフォード大学客員研究員(兼任)(~2001年)。2007年東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻准教授。2007年日本学術振興機構さきがけ研究員(兼任)(~2011年)。2012年東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻教授、東京工業大学元素戦略研究センター教授(兼任)。2016年東京工業大学理学院物理学系教授(改組による)。専門は物性理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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