出版社内容情報
【目次】
◇格子上のカイラルフェルミオン
1章 はしがき
2章 フェルミオンとカイラル対称性
3章 格子上の場の量子論
4章 格子上のフェルミオン場
4.1 フェルミオン作用の単純な格子化
4.2 ダブリング問題
4.3 ウィルソン・フェルミオン
4.4 ニールセン-二宮の定理
4.5 アノマリーとダブリング問題
5章 ウィルソン・フェルミオンを用いたQCD
5.1 ゼロ質量のパイ中間子の存在
5.2 相構造
5.3 相転移の秩序変数とゼロ固有値
6章 ドメインウォール・フェルミオン
6.1 ドメインウォール・フェルミオンとは?
6.2 ドメインウォール・フェルミオンとカイラル対称性
6.3 自由場におけるゼロモードの存在
6.4 クォーク場とQCD
6.5 ウォード-高橋恒等式
6.6 重いモードの取り扱い: パウリ-ビラース法
7章 ギンスパーク-ウィルソン関係式を満たす格子フェルミオン
7.1 ギンスパーク-ウィルソン関係式
7.2 GW関係式と“カイラル”対称性
7.3 GW関係式を満たすD の構成
7.4 GW関係式と指数定理
8章 ドメインウォール・フェルミオンとGW関係式
9章 格子フェルミオン問題の将来
9.1 残された問題点
9.2 終りに
◇モット-アンダーソン転移の臨界指数
1章 はじめに
1.1 モット・アンダーソン転移
1.2 臨界指数の謎
2章 試料作成
3章 結果I: 補償がゼロに近い70Ge:Ga試料の場合
3.1 電気伝導度のスケーリング解析
3.2 広域ホッピング伝導のスケーリング解析
3.3 局在長と誘電率のスケーリング解析
4章 結果II: 意図的の補償されたnatGe:Ga、As試料の場合
5章 結果III: 外部磁場の影響
6章 考察: 臨界指数の謎解き
7章 まとめと展望
◇超弦理論と時空
1章 はじめに
1.1 本稿で目指すこと
1.2 アウトライン
1.3 規約について
2章 一般相対論におけるブラックホール
3章 場の古典論としての超弦理論
3.1 超重力理論
3.2 等価原理とディラトン
3.3 BPSブラックホール
3.4 ゲージ場と広がりを持ったブラックホール: ブラックブレーン
3.5 超重力理論に対する補正
4章 特異点問題
4.1 特異点定理とエネルギー条件
4.2 超弦理論における特異点のある時空
4.3 高次元への埋め込み
4.4 双対性と特異点
4.5 その他の特異点
4.6 量子重力効果
4.7 禁止される特異点
5章 その他の特異点に関連した問題
5.1 トポロジー変化
5.2 宇宙検閲仮説
6章 重力理論としての超弦理論
6.1 曲がった時空上の超弦理論
6.2 ブレーンの超弦理論的記述
7章 ブラックホールの量子論的問題
7.1 一般化された第2法則
7.2 インフォメーション・パラドックス
7.3 パラドックスの解決方法
7.4 エントロピーの微視的導出
7.5 パラドックスの解決、あるいは量子重力理論の構築にむけて
付録: より進んだ解説
内容説明
『格子上のカイラルフェルミオン』―場の量子理論の長年の懸案であった格子上のカイラル対称性について、その入門から問題が解決しつつある最近の発展までをわかりやすく解説する。『モット‐アンダーソン転移の臨界指数』―半導体中の電荷はどのように遍歴化するか?を主題に、不純物半導体における金属‐絶縁体転移の全体像を、実験面から特に臨界指数の謎に着目して解説する。『超弦理論と時空』―超弦理論がこれまでに得た成果をまとめる。特に重力の理論としての側面に焦点を当て、特異点問題やインフォメーション・パラドックスなどを扱う。
目次
格子上のカイラルフェルミオン(フェルミオンとカイラル対称性;格子上の場の量子論;格子上のフェルミオン場 ほか)
モット‐アンダーソン転移の臨界指数(試料作製;結果1:補償がゼロに近い70Ge:Ga試料の場合;結果2:意図的に補償されたnatGe:Ga,As試料の場合 ほか)
超弦理論と時空(一般相対論におけるブラックホール;場の古典論としての超弦理論;特異点問題 ほか)
著者等紹介
青木慎也[アオキシンヤ]
1987年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。専攻は物理学・素粒子理論。現在、筑波大学物理学系教授。理学博士
伊藤公平[イトウコウヘイ]
1994年カリフォルニア大学バークレー校卒業。専攻は材料科学。現在、慶応義塾大学理工学部助教授。Ph.D.
夏梅誠[ナツウメマコト]
1994年テキサス大学オースチン校卒業。専攻は素粒子物理学。現在、高エネルギー加速器研究機構。Ph.D.
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