出版社内容情報
●内容
実験物理科学講座『加速器(熊谷寛夫責任編集)』が1975年に出版され,加速器技術に関する数少ない邦文の参考書として多くの加速器関係者に利用されてきた。しかし,この約30年余りの間,加速器には,装置技術からその利用方法に至るまで長足の進歩があり,それらを取り入れた形で,改めて本書を編集することとなった。 加速器科学は,物質の究極の構成要素と構成要素間に働く力を研究する学問である素粒子物理学から,円形型電子加速器から発生する放射光と呼ばれる光を用いて,物質を原子や分子のレベルで研究する放射光科学まで多岐にわたる。そして現在,粒子加速器自体は,基礎科学分野では,特に高エネルギー粒子の衝突実験等において,物質の根源や宇宙誕生時の物質の起源にせまる謎を解明する原子核・素粒子研究のため大規模な実験装置に発展する一方,その応用では,生命科学,物質科学,薬品開発,がん治療,医学診断などに幅広く利用展開している。このように加速器は,装置と利用の両面で実に多彩な展開を示しており,その内容も多岐に渡る。
そこで本書では,テーマを,近年最も進展著しい高エネルギー加速器に絞ることとし,その原理と応用について重要と思われるものを選び,第一線で活躍する研究者により執筆するものである。これから加速器科学を志す大学院生,若手研究者から現役の研究者・技術者のためのガイドブックとして役立つ内容をまとめた。
目次
第1章 高エネルギー加速器
第2章 ビーム源
第3章 陽子加速器とその応用
第4章 放射光源とコヒーレント光の発生
第5章 衝突ビーム加速器
第6章 加速器の高性能化技術
著者等紹介
木村嘉孝[キムラヨシタカ]
高エネルギー加速器研究機構名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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