出版社内容情報
【解説】
一般相対性理論の,特に有名なカー・ブラックホール/カー時空を数学的側面(微分幾何学)から本格的に解説した数学書である。微分幾何学の基礎を学んだ後,相対性理論関連の方向を目指す人々(大学院生,研究者)にとって,良質の内容。
【目次】
背景・カー時空序論・最大への拡張・カー測地線・ペトロフ・タイプ
内容説明
本書の主題はカー時空の大域幾何学である。5つの章で構成されており、そのうち中に挟まれた3つの章でカー時空を考える。最初の第1章では、全体の準備として、本書で必要となる事項を概説する。最後の第5章では、ペトロフ・タイプと零的測地線叢について紹介するが、もちろん、具体例としてはカー時空を念頭に置いている。これには、カー時空の位置づけを時空全体の中で眺めてみる、という意図もある。これらを両端に据え、第2章ではカー計量の基本的な幾何学を解説する。第3章では、カー時空を解析的に最大拡張して、その大域構造を述べる。第4章はカー測地線について論究する。
目次
第1章 背景(多様体;テンソル ほか)
第2章 カー時空序論(カー計量;ボイヤー‐リンキスト・ブロック ほか)
第3章 最大への拡張(スター・カー時空;最大極限カー時空 ほか)
第4章 カー測地線(第1積分;カーター定数 ほか)
第5章 ペトロフ・タイプ(ワイル・テンソル;ホッジのスター作用素 ほか)
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