目次
第1部 有限離散ウェーブレットとフレーム(有限長の信号に対する基底の一般論;有限離散1次元ハール・ウェーブレット基底と多重解像度構造;1次元ハール・ウェーブレット基底とマルチレート・システム;1次元ウェーブレット基底の構成のスキーム;有限長ウェーブレット基底の構成;2次元ウェーブレット;有限離散フレームとフレームレット)
第2部 基底とフレームの一般理論(準備:関数解析入門;基底;フレームの一般論)
第3部 無限離散信号に対するフレームとマルチレート信号処理(マルチレート信号処理に使われる演算;等間引きフィルタバンクとフレーム;ポリフェーズ表現;多重解像度分解)
第4部 連続信号に対するウェーブレット・フレーム(連続ウェーブレット変換;一般化多重解像度解析;正規直交ウェーブレットの構成;マルチウェーブレット・フレームとフレームレット)
著者等紹介
新井仁之[アライヒトシ]
1984年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。現在、東京大学大学院数理科学研究科教授。理学博士。専攻は解析学、視覚・錯覚の数学的研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フレイ
1
数学的に丁寧に書かれたウェーブレットの入門書。殆ど全ての証明を確認したので読んだ本に追加しておく。簡単に言うとウェーブレットは関数の持つエネルギーを関数系の内の少ない量で再現しようとする理論であり、典型的な応用例としては画像圧縮がある。 本書は数学的に厳密な理論で、数学科卒レベルの解析学の力を必要とする。しかし、かなり丁寧に式変形が書かれており、ウェーブレット10項よりも読みやすい(新井先生の本の特徴)。 実力不足の為、これ以上の詳細なレビューは控えるが最高に好きな本のひとつである。2020/01/08