出版社内容情報
【解説】
"本書は,著者の東工大,早大における講義経験を基に,理工系学部3,4年生を主対象として,数学的計算過程を詳しく述べながらわかりやすく解説。"
【目次】
複素関数・2階線形常微分方程式・超幾何微分方程式・合流型超幾何微分方程式・量子力学への応用・ベッセル関数他
内容説明
本書は、超幾何微分方程式および合流型超幾何微分方程式の理論を理解する上で必要と思われる一変数複素関数論を第1章において、また複素平面上での特異点をもつ2階線形常微分方程式の基礎理論を第2章において述べた。そして第3章において超幾何微分方程式の解の構成とその解析接続について述べたが、解をメリン‐バーネス積分により表現し留数計算を行う方法と、オイラー積分による表現を用いるという2つの方法を紹介した。また、ルジャンドルの微分方程式とその解ルジャンドルの関数についても述べた。第4章では合流型超幾何微分方程式について解の構成とその漸近展開について説明した。またラゲールの微分方程式とその解ラゲールの関数について述べた。第5章では量子力学の原理に基づき水素原子の波動方程式を解くことにより、水素原子の量子化と波動関数がルジャンドルの多項式およびラゲールの多項式によって記述されることを述べた。第6章においては特殊関数の中でも最も応用が広いベッセル関数について解説した。第7章では第3章から第6章の記述の中でしばしば引用するガンマ関数に関する主な公式をまとめて証明を与えた。また、ガンマ関数に関するスターリングの公式を説明するために、積分で定義された関数の漸近展開を求める重要な方法の1つである鞍部点法について触れた。
目次
第1章 複素関数
第2章 2階線形常微分方程式
第3章 超幾何微分方程式
第4章 合流型超幾何微分方程式
第5章 量子力学への応用
第6章 ベッセル関数
第7章 ガンマ関数
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