内容説明
帰納的関数や帰納的述語の概念は、いわゆる“アルゴリズム”の概念と関わって登場した。そして現在、帰納的手続きは、アルゴリズムの数学的定義とされている概念である。この意味で、帰納的関数の理論は、数学や情報科学におけるさまざまな理論と、きわめて多くの接点をもった分野である。本書では、以上の状況を勘考して、本格的な入門書であると同時に、なるべく多くの分野の方々にとって読みやすいような解説を心がけ、また構成に注意をはらった。
目次
第1章 序論
第2章 帰納的関数と帰納的述語
第3章 不完全性定理
第4章 帰納的関数を定義する形式的体系
第5章 算術的階層
第6章 決定不可能次数
第7章 決定問題―ヒルベルトの第10問題を中心に