内容説明
選択制の拡大と進路指導の充実とは密接に関連した問題である。両者の関係が明らかになれば、学級経営や学年経営などの教育実践に対して、有効な示唆が得られるはずである。生徒の進路意識がどのように教科・科目の選択に影響しているのかを明らかにすることには、今日的で重要な研究課題である。筆者は、このような問題意識に立ち、高校生を対象とした調査を実施して、進路意識と科目選択との関係を研究してきた。本書は、上記の研究成果を中心として第2部に置き、その前後に第1部理論的考察と第3部歴史的考察とを加えたものである。
目次
第1部 理論的考察(高等学校における進路指導と選択制の意義;選択制を視野に入れた教育課程の経営;選択制の拡大に関わる諸問題の考察)
第2部 実証的考察(調査研究の目的と科目選択の実態に関する考察;選択科目の決定要因と進路意識との関係に関する考察)
第3部 歴史的考察(旧制中学校における選択制および選択制の時期区分;新制高等学校の教育課程における選択制の意義)