出版社内容情報
各学年6本の定評ある文学教材を選び,第一線で活動している近代文学研究者・国語教育研究者総勢126名が,その文学価値・教材価値を追究する。今なぜ文学教育なのか。混迷する時代を切りひらき,子どもたちに「生きる力」を与えるのは,まさに「文学の力」なのだ。
内容説明
六作品をとりあげ、一作品に文学研究者と国語教育研究者の二名が執筆し、互いに論考を対置。さらに批評し合う「所感交感」を付し、相互の専門性の相対化を試みる。
目次
かさこじぞう(岩崎京子)
スイミー(レオ=レオニ)
アレクサンダとぜんまいねずみ(レオ=レオニ)
わにのおじいさんのたからもの(川崎洋)
スーホの白い馬(大塚勇三)
きつねのおきゃくさま(あまんきみこ)
著者等紹介
田中実[タナカミノル]
1946年福岡県柳川に生まれる。立教大学大学院博士課程満期退学。都留文科大学教授。森鴎外を中心にした近代文学の研究を専攻。近年は〈他者〉、天皇制、村上春樹、児童文学、国語教育に関する論文多数。著書に『小説の力―新しい作品論のために』(1996年、大修館書店)『読みのアナーキーを超えて―いのちと文学』(1997年、右文書院)などがある
須貝千里[スガイセンリ]
1950年東京都板橋区に生まれる。法政大学文学部日本文学科卒業。山梨大学教授。主に国語教育史、文学教育論を研究対象とし、多数の論文がある。近年は文学作品の教材価値の研究に関心を持ち、文学研究と国語教育研究の交差という視点から宮沢賢治の作品の研究に挑む。著書に『〈対話〉をひらく文学教育―境界認識の成立』(1989年、有精堂)などがある
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