出版社内容情報
私たちは毎日,当たり前のように活動しています。
朝,目覚ましのアラーム音で目を覚ます。起き上がってカーテンを開ける。顔を洗い,朝食を食べる。遅刻しそうになって急いで走る。息を切らして駅の階段を登り,電車に飛び乗る。ダラダラと流れる汗を拭き,スマホを取りだして画面を開く-。
しかし,こうした何気ない活動のために,身体の器官がどのようにはたらいているのか,どれくらいご存じでしょうか?
アラームの音をとらえる耳(聴覚),体を動かす筋肉,朝食を消化する消化器官。危機を察知し,体を戦闘モードに切り替える自律神経。走ると,心臓は心拍数を上げて肺へ送りこむ血液を増量し,肺はたくさんの酸素を体内にとりこみます。走って熱くなると,皮下組織が汗を出し,熱を放出してくれます。目は対象物に自動でピントを合わせ,ブレも補正します。そのため,あなたは走行中の電車の中でも難なくスマホを眺めることができるのです。
もちろん,これらは人体の機能のほんの一部にすぎません。人体は,髪の毛1 本に至るまでそれぞれが重要な役割をもち,連携して私たちの生命活動を維持しているのです。
本書は,人体についてのニュートン先生の講義です。この本を読めば,人体の各器官がもつ,まるで精密機器のようなすぐれた機能やそのしくみに衝撃を受けるでしょう。
ニュートン先生の人体講義を,どうぞお楽しみください。
【目次】
1時間目
体をつくる超重要組織,
筋肉・皮膚・骨
体の中をのぞいてみよう
体を支えているのは,骨!
骨は1 年で全身の5 分の1 が入れかわる
全身の筋肉を見てみよう!
腕を動かすときにはたらく筋肉を見てみよう!
筋肉を収縮させるミクロな装置
筋トレは糖尿病にも効く!
皮膚は人体を侵入者から守るバリア
体温を保つのも皮膚の仕事
皮膚の手入れはとても重要
髪は皮膚が変化したものだった!
若い人でも,毎日100 本の髪が抜ける
2時間目
長い長い消化の旅
食べ物を消化する10 メートルの道のり
消化は口からはじまる
逆立ちしても,食べ物は胃にたどりつく
食べ物をドロドロにする胃
膵臓は,なんでも分解するすごいやつ
小腸の長さは,6メートル以上
大腸には,100兆もの細菌がすんでいる
人体最大の化学工場,肝臓
栄養は,いろんな場所で分解される
腎臓は血液のろ過装置
3時間目
年中無休の肺と心臓
鼻は高性能な“ 空気清浄機付き加湿器”
肺は4~5リットルの空気をためこめる
肺の中には,3億個もの小部屋がある
心臓は,1分間に5リットルの血液を送りだす
心臓の音は何の音?
アスリートは“ スポーツ心臓”をもっている!
血液は,流れる臓器!
血液は,骨の中でつくられる
4時間目
考えたり,感じたり。
脳と感覚器官
1000億もの神経細胞がつくる情報社会
脳の主役,神経細胞
人体のメインコンピューター大脳
大脳は場所によって仕事がちがう
たくさんの神経の通り道,脊髄
目は,手ブレ防止機能をもつ高機能センサー
耳の”カタツムリ”で音を感知する
鼻のにおいを感知する部分は,切手1枚分
味のセンサーは,のどや口の天井にもある