出版社内容情報
睡眠に関する科学的な知識をまとめた別冊です。睡眠不足で悩む日本人は多いとされ,コロナ禍による健康志向もあり,ニュートン読者の関心の高いテーマの一つです。睡眠サイクルといった科学的な基本知識から快眠をもたらすための条件や睡眠と関連性が指摘されている病気も取り上げています。また,睡眠と関連性もあり,関心の高い「記憶」も大きくフォーカスし,記憶のメカニズムや有効な記憶法,認知症といった内容も扱っています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
18
眠ることが大好きだ。睡眠の質を高める方法や「若干寒いくらいがいい」といった入眠のための環境の整え方ってわりと科学的に証明されているのに、思い込みでしかないやりかたのせいで満足な睡眠が取れなかったり、そもそもの睡眠時間が少なすぎたりする方でこの世は溢れている。悪いことは言わないからちゃんと寝ろ。正しい方法で寝ろ。睡眠不足でまともに働かない脳味噌でぼんやりとした肉体を引きずっていたらそりゃ毎日楽しくないわ。眠ることを疎かにしてはいけない。2023/11/22
ようへい
12
朝型にしよう、と思い立って早一年。6時ぐらいには起きられるようになったのですが、早起きナメクジミジンコレベル。もっと早起きして色々朝活したい。けれども、6時の壁が超えられない。と悩んでいた私は驚愕の事実を知ることになる。朝型や夜型といった睡眠タイプはクロノタイプトと呼ばれ、遺伝によって決定されるという。やっぱり夜型で生きていくしかないのか、と悲しみの中で、ある種の諦めと清々しさを抱きつつ、この本にあった朝型夜型診断テストをやってみたところ、診断結果はごくごく普通の平均ど真ん中、52点でした。2023/10/06
zoros
3
睡眠状態は生存するにリスクなことなのに、なぜ眠らなきゃならないのか不思議に思っていた。いったい何をしているんだろうか。どうやら睡眠は脳内タンパク質のリン酸化を解消することらしい。2024/01/26
west wine red
1
脳が脳について学ぶ。奇妙だ。奇妙だけど、それが人間だ。さて私は質のいい眠りが欲しい、何はともあれよく眠りたい。病棟を見回すと不眠に悩まされている患者さんがよくいる。不眠で血圧が上がる。不眠で傾眠傾向となる。不眠で認知度が下がる。具体的な対策は症例を読んでいかなくては、やれやれ。記憶の仕組みは面白い。脳は外部の情報をそのまま写真のようには記憶しない。ヤコブレフ・ナウタ回路、情動が大いに関係する。外部の情報を取り込み、そして大脳皮質へ転送する。我々にとって認識しないものは存在しない。いや、記憶できない。2024/04/16