出版社内容情報
宇宙のはじまりや終わりの謎を解き明かす鍵を握る,超ひも理論をテーマにした別冊です。この理論自体は未完ですが,相対性理論の量子論の2大物理学理論を融合させる可能性を秘めた偉大な理論です。素粒子も重力といった力も,すべて「ひも」であらわすことができるという驚きの理論です。その不思議さを段階を追って噛み砕いて解説しています。また,「宇宙のすべてを表す数式」も式を分解して1項目ずつ丁寧に解説してあります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マーブル
13
何となくわかった気になって読み終えた内容を、より深く理解したいと考えてビジュアル満載の本を選んでみたが、よい選択とは言えなかったようだ。グリーン氏の著作が素晴らしい出来であることはもちろんだが、伝えるための積み重ね、かける時間、ていねいさ、などなど大事なことがあるのだろう。内容によって向き不向きがあるに違いない。ビジュアルを見ると見つかっていない粒子の世界や、遠い過去の宇宙の始まりの図はともかく、3次元を超えた世界はもはや描き出す手段もなく、イメージするための手助けになっているのやら、なっていないのやら。2023/07/14
すばる
0
超ひも理論(超弦理論)についての解説書。素粒子を点と考えると量子力学が極小領域では破綻することを回避できるために考えられた「ひも(弦)」で世の中ができているという超ひも理論は、未完成ではあるものの、既にその有用性は認められている。世界が実は3次元ではなく9次元(時間を入れると10次元)でできていることとか、Dブレーン、ホログラフィー理論についての説明もあり、特に、「5 宇宙のすべてを支配する数式」では、「素粒子の標準模型の作用に重力の作用を加えたもの」としての数式の解説があり、非常に興味深かった。2024/12/05
Y
0
図がわかりやすかったが、やはり後半は難解2024/02/04