出版社内容情報
私たちが暮らす世界は「3次元空間」,あるいは,時間を加えた「4次元時空」とよばれることもあります。
しかし,一部の物理学者たちは,「空間は9次元だ」と考えています。物理学の理論を突きつめていくと,この世界が4次元以上の高次元空間である可能性があるのです。はたして,そのようなことはあり得るのでしょうか?
次元に関する研究には,たとえば「ホログラフィー原理」もあります。「空間は幻かもしれない」というもので,摩訶不思議に思われるかもしれません。しかし,この世界の謎をとく鍵を見つけるため,加速器での実証実験を含めて,物理学の分野をまたいだ研究が,活発におこなわれています。
本書では,基本から最先端の理論まで,「次元」の科学を徹底的に紹介しています。さあ,高次元を見つける旅に出発しましょう!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
特盛
20
評価3.6/5。我々が生きているのは3次元+時間の1次元だ。4次元以上の世界を考えるとはどういうことか?何故そんなことを考えなければいけないか?この問いにビジュアルに頑張って簡潔な説明とともに教えてくれる。印象に残ったたくさんのこと。本当の3次元全体像は4次元の人でないと見えないこと。4次元の立方体の図示とその理屈。重力が他の力に比べて小さすぎるから物理における多次元の導入が必要になったこと。(超ひも理論が9次元空間を扱う理由)。ホログラフィー理論。実はこの世界はホログラムの様なもの。身近なトポロジー。2024/09/23
ルーシー
2
面白かった!高次元を探す実験が盛んに行われているのはとても興味深い。ホログラフィー原理の話はとても難しかった。第6章のトポロジーの話はとても面白かった!トポロジーという言葉も身の回りで使われていることも初めて知った。文字を分類するミニゲームのコーナーをもあり、少しは理解できたと思う。2022/11/05
taiyou gyousi
1
スピリチュアル的な次元の話かと思ったら、あくまでも物理的なものだった。そりゃそうだ、「ニュートン」ですものね。 次元を言葉や図で説明するのはとても難解ですね。ついていくのに必死。いや、もはやついていけてない! ただ、アインシュタインの相対性理論、光の速度は一定…ではないと最近言われているけれど、彼の理論で推論していくのはどうなのかと思った。理解しきれてない私が言うのだから全く説得性がないですが。2025/03/02
すばる
0
全6章(?)の構成のうち、後半の3章、特に、4章で触れられているADD理論とRS理論、さらに「次元の数と重力③」で、余剰次元が存在するならごく近距離で重力が急激に強まるはずというところは興味をひかれた。また、第5章のホログラフィー原理に関しては、十分には理解が難しかったが、最近の健康の方向性も少しは分かり、「この世界」や「世界の次元」の在り方がいつかかいめいされるのではないかという期待感が高まった。大変面白かった。2024/12/03