内容説明
古代律令国家の地方支配の中心地・国府の変化と移転を中世にかけて歴史地理学的に追跡する。
目次
序章 律令国家の国府から王朝国家の国衙へ
1 国府跡の発掘(国府跡の典型とされた周辺国府;国庁跡が初めて明らかにされた近江国府;辺境の国府としての多賀城;各地に進む国府跡調査)
2 国府の立地と形態(讃岐国府とその周辺;国府の形状;国府の立地)
3 国府と交通路(陸上交通路と国府;水上交通路と国府)
4 国府と寺院(国府付属寺院;国府と国分寺;大光寺について)
5 国府と神社(国司の神拝と国府の神事;国庁内の神々;総社と一宮;印鑰社)
6 古辞書類にみる国府所在郡(国府所在を示す基本的史料;『和名類聚抄』;『色葉(伊呂波)字類抄』と『拾芥抄』
古辞書類にみる諸国府の移転)
7 国司制度と国府の変遷(国府移転の種々相;国司制度の変遷;国府の変遷)
付録・国府所在地一覧
感想・レビュー
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rbyawa
2
e062、いささか旧藩名とごっちゃになっていることはあるものの(江戸の頃見てても併用してる)、北海道と東北の一部、沖縄以外の国はそれぞれ区分があって、現在の県とは被る部分もあれば境が違うこともあって、律令制の中で道があってそれぞれの国府をつないでいて、連なる道で地域が別けられていたものの九州以外は特に地域単位の支配もなく、国府国衙府中という呼び方も実は使い分けられている可能性もあり、そもそも中央官庁である国府も各自違ったみたいなんだよね、ということが各地の出土状況研究を交えて語られている本です、途中だね!2014/03/03