内容説明
本書は「吉見百穴」の考古学的解明を主題として、近代考古学の黎明を語り、さらに北武蔵の横穴墓と胴張りのある横穴式石室と渡来系氏族―壬生吉志氏とのかかわりを論じて、今後の横穴墓研究の課題を明らかにしたものである。巻末に添えた北武蔵横穴墓群の案内は一般同好の方々のため必携の書となろう。
目次
序章 横穴墓の分布が語るもの
1章 十六穴―黒岩横穴墓群
2章 「吉見百穴」―吉見百穴横穴墓群(「吉見百穴」の発掘;最近の「吉見百穴」の研究と今後の問題;横穴墓群の分布と構造;出土遺物;出土遺物の検討;横穴墓群の形成時期;いわゆる「古代彫刻」について)
3章 「吉見百吉」出現の背景(吉見町の古墳;かぶと塚古墳の発掘;渡来系氏族―壬生吉志氏の移住)
むすび 「吉見百穴」は語る