内容説明
一九三三年のルーマニア―不眠と眩暈、強度の内的緊張、危機的な精神状況に陥った当時二十二歳のシオランは「書くこと」によって生き延びた。異端の思想家シオランの出発点。
著者等紹介
シオラン,E.M.[シオラン,E.M.] [Cioran,E.M.]
1911年ルーマニア生まれ。ブカレスト大学文学部卒。哲学教授資格を取得後、1937年パリに留学し、定住。『歴史とユートピア』により、コンバ賞を受賞。1995年没
金井裕[カナイユウ]
1934年生まれ。京都大学文学部仏文科卒。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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双海(ふたみ)
8
「もしこの本を書かなかったら、私は私の夜に終止符を打っていたにちがいない」狂気すれすれの危機的状況で、書くことに活路を見出した22歳のシオラン。異端の思想家が誕生した瞬間の記録。シオランの思索は、観念ではなく、自身の経験から出発している。2025/04/12
んぬ
1
虚無、無意味、絶望、シオランのエッセンスが悉く詰め込まれていて、かつ晩年まで続く断片の断言のスタイルもすでに完成している。共感するところばかりで、心地よい呪詛の沼。2021/05/09
水
0
「人間はなぜそんなに頑張るのか」そうだよな。仕事で成功したいという夢に惑わされて人生というものはあっという間に終わってしまうかもしれない。 まぁその前に、訳が読みにくいかな。2025/02/10
アンドレナ
0
母国語で書かれてるか、崩壊概論より読みやすい。2024/03/18
天使
0
すき2022/05/24