魚は痛みを感じるか?

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314010931
  • NDC分類 487.51
  • Cコード C0040

出版社内容情報

なぜこれまで問われてこなかったのか?!

痛みとは何か?
魚がそれを感じるとはどういうことか?
そしてわれわれは、魚とどのようにつきあえばよいのか?

魚類学者である著者は、痛みの認知構造などを明らかにしたうえで、魚の「意識」というやっかいな領域にも足を踏み入れ、数々の調査と自らの実験結果などから「魚は痛みを感じている」と結論します。
本書の後半では、その結論を受けて、動物福祉の観点から、釣りや漁業、鑑賞魚などにおける人間の魚への対し方が考察されます。

本書は、決して「魚を保護しなければならない」、「魚を食べてはいけない」、「スポーツフィッシングなどやめるべきだ」と声高に主張する本ではありません。
科学的根拠に基づいたニュートラルな視点から、すっきりと論理立て、わかりやすく解説する著者の主張は、「魚の福祉」という難題を読者に提示します。

【目次】

■第1章 問題提起

 パンドラの箱を開ける/動物実験/コウモリであるとはどのようなことか/魚に特異な感覚/魚の脳と生理過程/魚の受難/釣り、漁業、養殖の問題/五つの自由/「魚の福祉」は可能か?

■第2章 痛みとは何か? なぜ痛むのか?

 痛みの起源/痛みをどうとらえるか?/選択実験/ヒトはいかに痛みを感じるか?/侵害受容/損傷への対応/痛みと意識

■第3章 ハチの針と酢――魚が痛みを知覚する証拠

 魚の痛みの調査研究計画/魚の神経/神経と侵害受容体をさぐる/実験と結果/大きな反響/マスは痛みを感じている?/各国での研究成果

■第4章 いったい魚は苦しむのか?

 「意識」という問題/意識の三つのカテゴリー/魚の空間認知能力――アクセス意識の調査実験/驚異のメンタルマッピング――フリルフィンゴビーの例/どっちが強い?――シクリッドの例/現象意識の探究:感覚力/魚の脳/客観的な情動、主観的な情動/魚の自己意識とは何か?/ウツボとハタの連携/魚は痛みを感じている

■第5章 どこに線を引けるのか?

 哺乳類の感覚/生物の階層という考え方/無脊椎動物は痛みを感じるか?/ヤドカリによる実験/甲殻類の情動?/タコ、イカの情動?/不明瞭な線引き

■第6章 なぜこれまで魚の痛みは問われなかったのか?

 魚類の誕生/「緑の革命」から「青の革命」へ/釣りの倫理的な問題/動物の権利/ピーター・シンガー『動物の解放』の功績/動物保護運動

■第7章 未来を見据えて

 魚の養殖/魚の実験の難しさ/ガイドライン制定の困難/釣り針にかかった魚/キャッチアンドリリースの倫理/釣りにおける魚の福祉の実践/観賞魚に対する倫理/海洋での漁法の倫理/屠殺方法の再検討/よりよき未来への分岐点

 訳者あとがき

 参考文献
 索引

【著者紹介】
ヴィクトリア・ブレイスウェイト
米・ペンシルバニア州立大学教授(生物学・魚類学専攻)。オックスフォード大学博士号(動物行動学)を取得後、魚類の認知や行動の調査研究を行なう。2003年に鱒の痛みの知覚についての共同研究がイギリスで大きな話題を呼び、テレビ・新聞などの取材が殺到する。2006年、彼女の魚類生物学への貢献に対して、イギリス諸島漁業学会から賞を授与されている。

【訳者】
高橋 洋(たかはし・ひろし)
同志社大学文学部卒。IT企業勤務を経て翻訳家。
訳書に『八つの人生の物語』(誠信書房)、『ガイドツアー 複雑系の世界』(紀伊國屋書店)。

内容説明

痛みとは何か?そしてそれを感じるとはどういうことか?魚の「意識」というやっかいな領域に踏み込み、この難問に結論を下した著者は、漁業や釣り、観賞魚などにおける人間の魚への対し方―「魚の福祉」という難題を読者に問いかける。魚類学者のニュートラルな視点による、問題提起の書。

目次

第1章 問題提起
第2章 痛みとは何か?なぜ痛むのか?
第3章 ハチの針と酢―魚が痛みを知覚する証拠
第4章 いったい魚は苦しむのか?
第5章 どこに線を引けるのか?
第6章 なぜこれまで魚の痛みは問われなかったのか?
第7章 未来を見据えて

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ショア

33
魚を動物福祉の対象と見るべきかどうか、魚は痛みを感じるのかを科学的に探求。 そもそも痛みとは何か?痛みを感じるとはどういうことか?苦しみというネガティブな感情と情動的なプロセスとは科学的にどのような反応か。魚に福祉を考える場合はどのような対処が考えられるか。など 非常に冗長で結論の分かりにくい文章。 釣りをする身としては釣り上げてエラに血抜きの刃を入れるときはやはり殺めるという思いが強くある2022/09/04

☆よいこ

29
結論からいうと「魚は痛みを感じている」。哲学的、倫理的、感情的な局面からの意見を正面から受け止めながら、この本の中では科学的な実験と推察をもって研究を行っている。第1章は[問題提起]第2章は[痛みとは何か?]と、実際の実験を始める前段階が長い。実験の手段、方法についても慎重に検討がなされている。▽脳の働きや神経伝達についての専門的な言葉が多く、思ったより難解だった。ウツボとハタの連帯は初めて聞いた。2000年デンマークの美術館で行われたマルコ・エバリスティのミキサーの中に金魚を泳がす展示は最低だと思う。2018/06/12

くらびす

24
やはり意識を3つのカテゴリに大別し、魚類が単なる「痛み」ではなく「苦しみ」の情動をも感覚しているという結論を導出する4章が好きだ。というのも、この大枠を設定し、細部を徐々に詰めていくという科学が「手続き」を相手に因果を明瞭にしていく様が私をわくわくさせてくれるからだ。私たちが魚類を鳥類や哺乳類より低次に位置づけがちである(魚類行動学者である著者もその意識の例外ではないという)、という指摘も新鮮な発見だった。2014/04/16

ヨクト

22
もし本書のタイトルの質問をされたらどう答えるだろうか。大半の人が曖昧な答えしかできないだろう。本書は今まで誰もが開けなかったパンドラの箱を開いた。未開拓な領域だが、仮説を立て一歩一歩実証していく。最近では鶏や豚だけでなく、魚の養殖も盛んである。そこでの魚の扱い、魚の福祉の面で貢献した良書。表情のない、低級と思われがちな魚類の見方が一変します。釣りというレジャーを否定するつもりはないけれど、釣り好きにこそ読んで欲しい。2013/10/29

tom

11
お魚さんは、殺されるとき、痛みを感じるかどうか?この問題を解決するために実験しました。その結果、痛みを感じているという結論に至りましたという実験の記録と、お魚殺しの倫理について書いた本。実験の詳細を読んでも、どうしてこの結論に至るのか私には理解不能。倫理問題については、ますます不可解。魚を殺すとき、日本の生き締めはもっとも苦痛が少ない。そして味を落とさないと書いてある。しかし、コストがかかる。よって適切な方法を探らなければと付け加える。苦痛を極力減らして殺して、そして食ってしまうわけ。なにやら奇妙な論理。2018/12/04

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