出版社内容情報
「ミドルワールド」とはクォークなどのミクロな世界と生命体などのマクロな世界の間に存在する中間スケールの世界を指す。植物学者ブラウンが、この世界でおきる片時もじっと留まらない運動を発見して以来200年、今日までの研究の経緯を明かにし、この運動の理解が、生命の起源の解明や最新のナノテクノロジーの開発にとって重要であることを説き明かす。
内容説明
本書は、ミクロとマクロのあいだの大きさの物質が、ランダムに動き続ける「ミドルワールド」への手引きである。ブラウン運動の発見者ロバート・ブラウンをはじめ、近代科学史を彩るニュートンやアインシュタインなどの偉大な天才たちや、不遇な奇才たちの興味深いエピソードも織り込みながら、科学史の見落とした「ミドルワールド」探究の跡をつぶさに辿り、そのはかり知れない可能性に迫る。
目次
じっとしていられない小さなものたち
偶然発見された「ミドルワールド」―ロバート・ブラウン小伝
快楽の園、決定論の果樹園
産業革命からライスプディングまで
巨人たちが使った統計学
虚構と哲学、時間と実在
ブラウン的世界の理論
ゴムの小球から原子の発見へ
物質から生命へ
ミドルワールドの鎖状のギャング、プラスチック
著者等紹介
ホウ,マーク[ホウ,マーク][Haw,Mark]
英国ノッティンガム大学物理学者。エディンバラ大学やフランスの高等鉱山学校(エコール・デ・ミヌ)で、ブラウン運動の研究に従事。『ネイチャー』誌や『フィジックス・ワールド』誌に物理学や化学の連載記事を寄稿し、多くの短編物語のほかに長編小説も3冊著している
三井恵津子[ミツイエツコ]
サイエンスライター。武田計測先端知財団プログラムオフィサー。お茶の水女子大学理学部化学科卒。東京大学大学院生物化学専攻、理学博士、理学部助手。ドイツ・マックスプランク研究所、アメリカ・ソーク研究所で研究の後、1995年まで東京化学同人現代化学編集室勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
yooou
Mark.jr
roxy001960
メルセ・ひすい