出版社内容情報
アメリカ亡命生活最後の18ヵ月、反動化へ走る米国での苦悩の生活に終止符を打ち、スイス移住を決断するマン。
朝鮮におけるアメリカの卑屈なふるまい(李承晩、蒋介石ら同盟者との腰の低い付き合いぶり)、原子力スパイとされたローゼンバーグ夫妻への死刑判決、「非米活動委員会」による監視と訊問、「左翼反逆グループ」に分類された人々の公職追放、移民法の強化による滞在条件の困難化・・・。マンは苦悩の決断として亡命生活に終止符を打ち、スイスへの移住を決める。
目次
一九五一年
一九五二年
諸記録
著者等紹介
マン,トーマス[マン,トーマス][Mann,Thomas]
1875年6月6日北ドイツのリューベクに生まれる。1894年ミュンヒェンに移り、1933年までここに定住、1929年にはノーベル文学賞を授けられる。1933年国外講演旅行に出たまま帰国せず、スイスのチューリヒに居を構える。1936年亡命を宣言するとともに国籍を剥奪される。1938年アメリカに移る。戦後はたびたびヨーロッパ旅行を試みたが、1952年ふたたびチューリヒ近郊キルヒベルクに定住、1955年8月12日チューリヒの病院で死去する
森川俊夫[モリカワトシオ]
1930年生まれ。1953年東京大学文学部独文科卒業。一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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