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資本主義に徳はあるか

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314010108
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0012

内容説明

「政治の時代」のあと、現代社会は「道徳の時代」とも呼ぶべき様相を呈している。経済活動にもモラルや倫理が求められるが、それは滑稽だと著者は言う。「万民のための哲学」の旗手が、“四つの秩序”という視点から資本主義社会を明快に分析。経済と道徳という異なる秩序を区別できていないことがさまざまな混乱をもたらしていると指摘し、市場や政治にゆだねることのできない個々人の責任を担うよう読者に呼びかける。

目次

第1章 道徳の回帰―いまなぜモラルが問われるのか(「政治の世代」から「道徳の世代」へ;資本主義の「勝利」;「神の死」;「企業倫理」の流行)
第2章 四つの秩序―なにがどこまで許されるのか(経済‐技術‐科学の秩序;法‐政治の秩序;道徳の秩序;倫理の秩序、あるいは愛の秩序)
第3章 資本主義に徳はあるか(道徳と経済は無縁;マルクスの誤り;「黄金の牛」―資本主義は宗教ではない)
第4章 混乱する秩序―滑稽さと圧制、純粋主義と野蛮(それは滑稽だとパスカルなら言う;野蛮―したからの圧制;純粋主義―うえからの圧制;責任と連帯)
対話篇

著者等紹介

コント=スポンヴィル,アンドレ[コントスポンヴィル,アンドレ][Comte‐Sponville,Andr´e]
1952年生まれ。ソルボンヌ大学で教鞭をとる哲学者。明晰な論理と魅力的な文章で、日常生活に役立つ哲学を提唱し、あらたな哲学ブームを巻き起こした。『ささやかながら、徳について』(ブリュイエール・ド・アカデミーフランセーズ賞受賞)はフランスで30万部を超えるベストセラーとなり、世界20ヶ国で翻訳されている

小須田健[コスダケン]
1964年、神奈川県生まれ。中央大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。中央大学、清泉女子大学ほかの講師。専門は、現象学を中心とする現代哲学

カンタン,コリーヌ[カンタン,コリーヌ]
1959年、フランスのランス市生まれ。トゥルーズ・ミラーユ大学にて博士号取得(心理学)。株式会社フランス著作権事務所取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

★編集担当者より
【モラル、モラルの大合唱のなかで、明晰に考える】
 世はまさに「道徳/モラル/倫理の時代」。若者たちの振る舞いに「モラル低下」の烙印が押され、環境倫理、経営モラル、バイオエシックス……と最先端のトピックスが次々と生まれます。ライブドア事件や村上ファンド事件を持ちだすまでもなく、経済活動にモラルや倫理を求める傾向も加速しています。この点では、日本もフランスも変わりがないようです。
 しかし、そこにはある種の「滑稽さ」が見え隠れしていると本書の著者は指摘します。①経済-科学、②法-政治、③道徳、④倫理という、現代人をとりまく《4つの秩序》が混同されてしまっていると言うのです。そして、この《4つの秩序》という観点から、資本主義の原理が極点に達した感のある、複雑な現代社会の諸相を明快に分析していきます。
 さらには、経済の論理に侵食されない次元として、道徳や倫理を位置づけなおし、誰もがもはや資本主義の磁場から逃れられないからこそ、誰もが利己的に振る舞いがちだからこそ、「連帯」が可能なのであり、個々人が市場や政治に委ねられない道徳的な責任を果たす契機もまたあるのだと訴えます。
 著者のコント=スポンヴィルは、衒学的な難解さから脱しようとするフランス現代哲学の新しい潮流をリードする哲学者で、いわば「生きるための哲学」の伝道師のような存在。5冊めの邦訳となる本書は、現代社会の不可避の問題に真正面から斬り込んだ意欲作です。


■日経10/15、週間読書人9/22、読売新聞9/17、公明新聞11/20、朝日新聞10/22、朝日新聞夕刊11/16、週間朝日12/29、ふらんす2007/1月号、聖教新聞2007/1/26