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黄砂―その謎を追う

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  • サイズ B6判/ページ数 228p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314010023
  • NDC分類 451.5
  • Cコード C0040

出版社内容情報

遠く中国の奥地から韓国・日本へ、そして太平洋を越えてアメリカ大陸まで、地球を半周する「黄砂」。じつは、この黄砂がさまざまな謎に満ちており、世界の注目の的となっている。
黄砂が雨粒をつくるもとになり、地球温暖化の行方を左右していた。太平洋のど真ん中に落ちた黄砂が、
プランクトンの餌になり、魚を集めていた。黄砂の謎を求め、韓国・中国へ、敦煌へ。


2006年掲載
西日本新聞夕刊4/28、朝日新聞日曜版5/14、京都新聞4/9、長野日報4/23、陸奥新報4/3、北日本新聞4/2、デーリー東北4/16、茨城新聞4/9、測量6月号、Weekly AERA6/19、東京新聞7/9、週刊読書人特別号7/14


★編集担当者より
【地球を半周する「黄砂」が秘める謎とは――】
 遠く中国奥地から偏西風に乗って日本に飛来してくる黄砂。黄砂はさらに太平洋を越えてアメリカ大陸まで飛んでいく。この黄砂が、いま世界の科学者たちの熱い注目を集めている。なぜか。
 黄砂がいろいろな現象と深く関わりあっていることがわかってきたからだ。その大きなひとつは、黄砂が地球温暖化を減速させているかもしれないことだ。さらに酸性雨の被害を抑えるといったはたらきや、太平洋のどまんなかに落ちた黄砂がプラントンを集め(プランクトンの餌になる)、ひいては魚たちを集めていたのだ。地球をヴェールのようにおおいつつ上空を飛んでいる黄砂が、ほかにもさまざまな興味深い謎を秘めていることが見えてきた。
 本書は、こうした黄砂の謎に科学者たちがいかに挑んできたかを解説した、日本語で読める初めての本である。じつは黄砂研究の世界の先陣を切るいくつかの研究は、まさにこの本の著者の研究グループがおこなったもので、そうした研究者たちの「生の声」と熱い息吹きを伝えるものともなっている。
 さらに著者らは、黄砂の源流を求めて、タクラマカン砂漠そして敦煌へと出向く。そこで、気球を飛ばしての観測をおこないながら到達した、黄砂にまつわる新しい秘密とはなにか。謎がまた別の謎を呼び、その解決の糸口がみつかったらさらに大きな謎が見えてくる、そうした研究現場の興奮を伝える一冊となっている。

地球を半周する
黄砂が秘める謎とは

◎黄砂はどうやって日本に到達するのか?
◎敦煌の上空と日本の上空の黄砂の違いとは?
◎タクラマカン砂漠の砂塵が舞い上がる風系とは?
◎黄砂は「空飛ぶ化学工場」か
◎韓国や中国では黄砂の受けとめ方がまるで違う!
◎太平洋のど真ん中に舞い降りた黄砂の運命とは?
◎グリーンランドに黄砂がやってきた!
◎上空の黄砂が運ぶ以外な贈り物とは?
◎黄砂は地球温暖化を加速?あるいは減速?

内容説明

遠く中国奥地から飛来する黄砂が、地球の温暖化を防いでいた?!雨を降らす種となり、海のプランクトンの餌にもなる黄砂の謎を求め、韓国・中国そして敦煌へ。

目次

1 黄砂とはなんだろう―所変われば黄砂も変わる
2 大空を浮遊する黄砂
3 上空を浮遊している黄砂をつかまえる
4 黄砂の通り道
5 黄砂の源流を探る―敦煌での気球観測
6 海に落ちた黄砂の謎
7 地球環境の時代の黄砂

著者等紹介

岩坂泰信[イワサカヤスノブ]
富山県生まれ。東京大学大学院博士課程修了(地球物理学専攻)。名古屋大学水圏科学研究所助教授等を経て、同大学環境学研究科教授。2005年12月より、金沢大学自然計測応用研究センター教授。日本エアロゾル会長(2000~04年)、アジアエアロゾル研究評議会会長(2003~05年)、文部科学省南極観測統合推進本部委員などを歴任。黄砂研究の先鞭をつけた研究成果は、世界で高い評価を得ており、また近年は黄砂の源流である敦煌で野外研究をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2022/07/03

おだまん

1
昨今この時期になると人々の頭を悩ませ社会問題となる黄砂。黄砂とそれを取り巻く状況を分かりやすく解説してあります。黄砂もディーゼルや花粉と同等の扱いをしてもいいんじゃないかしら。2008/03/30

kinaba

0
この本で一般的なものとして語られている"春の風物詩というのどかなイメージ"がそもそも全然なかったのでギャップがあった。頭の中で光化学スモッグとかと並ぶような立ち位置だったので。昔はそうでもなかったんだろうか。 / それはともかく本としては、黄砂そのものよりも研究者全般の生活描写みたいなのが、どこも同じなんだなあと共感を覚える意味で興味深かった2013/06/18

ほりほりぷ~

0
黄砂の仕組みについて知りたかったんで、タイトル借りしてみた。研究方法の紹介が主で肝心の結論についてはまだわかっていないことも多いのかイマイチだったかなぁ。んでもうちょっと最新の内容が知りたかったけど、そういうのはやっぱ新聞とかニュートンとかの雑誌の方が詳しいのかも。2013/02/05

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