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動物たちの自然健康法―野生の知恵に学ぶ

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  • サイズ B6判/ページ数 366p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314009492
  • NDC分類 481.78
  • Cコード C0040

出版社内容情報

野生動物は知っていた、自然の偉大な治癒力を!

野生動物たちに、こんな健康の秘密があったとは! チンパンジーが食べていた葉に驚異の薬効を発見! ゾウが飲んでいた洞穴の水に含まれていたものとは? アザラシが「ひなたぼっこ」をするわけ。土を食べるヒツジ、塩舐めや泥浴びをするシカ、果実を食べて酔っ払うヒヒ……「現代人はほんとうに健康なのか」、疑問符を投げかける。


書評にて紹介されています。日本経済新聞11/2,読売新聞12/7、サンデー毎日12.21号、北海道新聞12/7「現代の人間の健康保持に欠落しているものが見えてくるような気がする」(中川志郎氏)

★横尾忠則さん(美術家)「私のおすすめ」(「i feel」出版部50周年記念号より)★
「 わが家の猫は時々庭の草を食べて吐いたりしている。また体調を崩すとジーッと同じ場所で何日間も身動きしない。そして自然に病気を治してしまう。動物の自然治癒力である。
 この『動物たちの自然健康法』にはありとあらゆる動物がありとあらゆる方法で自らの力で病気と闘い、病気を克服してしまう感動的な話が沢山語られている。
 この本は動物の話であるが、人間が忘れてしまった、または放棄してしまった自然治癒力の実例が沢山示されている。人間が健康を害して病気になる原因は自然からの遊離であり、自らが自然の一部であることを忘れてしまった結果だ。
 文明社会の中で科学が人間の健康を守っているのは事実であるが、同時にまた命の危機をも冒しつつある。いま人間が生存し続けることを望むなら、われわれが学習すべき事柄はこの本の中に沢山ある。人間の知識を捨てて動物の智恵に従ってみてはどうだろう。」


2003年掲載
読売新聞12/17、日経新聞11/2、日経サイエンス1月号、エコノミスト11/25号、毎日ライフ2月号、ラジオ日経2/3、WWF弘報誌7.8月号、エーザイ㈱パンフレット7月、JamikJournal12月号、朝日新聞2/18


自然界は薬の宝庫!
      野生動物は自然の
           偉大な治癒力を知っていた。


「レイチェル・カーソン”沈黙の春”に匹敵する衝撃を受けた。
  申し分のない学識と美しい文章によるすばらしい業績」
     エリザベス・マーシャル・トーマス(「犬たちの隠された生活」の著者)


1部 野生の知恵
 第1章  野生動物の健康
        ・野生動物は健康なのか
        ・ほんとうの自然はどこに?
        ・健康調査がはじまった
        ・動物たちの「自己治療」に注目!

 第2章  自然界は薬の宝庫
        ・植物が身をまもるために
        ・まだまだある植物の知恵
        ・植物の「毒」を利用する
        ・生薬は植物意外にも

 第3章  食物、薬、自己治療
        ・食物は薬?
        ・ベジタリアン ゴリラ とハンター チンパンジー
        ・メニューを変える
        ・ミネラルを調達する動物たち
        ・ひなの頭骨や脚をもぎとった犯人は?
        ・塩をもとめて
        ・必要な栄養素を見つけるメカニズム
        ・毒物を摂りこむ昆虫
        ・栄養か自己治療か

 第4章  生き残りのための情報
        ・動物たちの予知能力
        ・ウマの言葉を解する男、盲目のヘビ
        ・兵士の命を救ったウマの知恵
        ・チンパンジーの「自己治療」を観察する

2部 健康の脅威
 第5章  毒物
        ・草食動物は植物毒を見分ける?!
        ・哺乳類のこどもは母親から毒を学ぶ
        ・毒性を下げるには
        ・土を食べて毒を消す
        ・危険をおかして洞穴を訪れるゾウ
        ・粘土に見つかった驚くべき薬効
        ・蟻塚の土は胃腸薬?!
        ・食べる土を選ぶ
        ・炭の毒消し効果
        ・人工的毒物を感知できる魚

 第6章  目にみえない敵
        ・病気の原因は病原菌だけではない
        ・チンパンジーはきれい好き
        ・共食いを避けるわけ
        ・「ひなたぼっこ」のわけ
        ・腸内細菌と病原菌
        ・免疫を強化する植物化合物
        ・感染症を予防し治療する動物たち
        ・O157は抗生物質のつかいすぎが原因?

 第7章  怪我と骨折
        ・驚異の回復力
        ・事故にそなえて
        ・動物も痛みを感じる
        ・治療のために身を隠す
        ・唾液に治療薬を確認
        ・傷のなおりをよくする薬草
        ・砂糖水、泥浴び、ギブス
        ・病気の仲間の世話をする
        ・ヘビの毒とヘビの恐怖症

 第8章  刺す虫!
        ・「蠅叩き」と「水遁の術」
        ・相互グルーミングと掃除魚
        ・かゆみをおさえる塗り薬
        ・蟻浴、砂浴び、日光浴
        ・塩による手当てと尿荒い
        ・巣をまもる - 燻蒸消毒と強力な匂い
        ・毒をたくわえて虫を撃退

 第9章  渋る主と招かざる客
        ・野生動物には寄生虫が少ない
        ・虫下し植物
        ・タテガミオオカミの寄生虫対策
        ・薬を丸飲みにするチンパンジー
        ・冬眠や渡り前の虫下し作戦
        ・チンパンジーの「苦い薬」
        ・昆虫もまた・・・・
        ・土食いは寄生虫対策にも

 第10章  ハイになる
        ・酔っ払い動物
        ・動物がアルコールを好むわけ
        ・幻覚植物と興奮剤
        ・トリップか治療か
        ・動物も中毒になるか

 第11章  精神病
        ・狂った行動にはわけがある
        ・あるチンパンジーの「狂気」
        ・ストレス状況下での対処法
        ・トラウマをはねのける
        ・飼育動物の神経症

 第12章  家族計画
        ・ヒツジを不妊にするクローバー
        ・繁殖は食用植物に依存する
        ・「バイアグラキノコ」妊娠中絶
        ・食物であかんぼうの性が変わる
        ・妊娠、出産、授乳期の食餌管理

 第13章  死との遭遇
        ・年齢を生きる
        ・老化を遅らせるには
        ・年寄りへの敬意
        ・ゾウの墓場
        ・ペンギンの墓場
        ・自殺
        ・死にゆく仲間へのゾウの反応
        ・死骸を埋める
        ・死への恐れと悲しみ

 第14章  これまでにわかったこと
        ・作用範囲の広い戦術を組み合わせる
        ・予防は治療にまさる
        ・巨大な薬倉から適切な薬を選ぶ

3部 学ぶべき教訓
 第15章  飼育下の動物
        ・動物園の動物たちの健康管理は十分か
        ・自然に帰す試みが成功しない理由
        ・ネコが鉢植えの植物を食べるわけ
        ・ブロイラーの当世健康事情
        ・ウシとヒツジの健康管理
        ・うつ状態の畜産動物

 第16章  健康になろう
        ・現代人は「深刻な栄養失調」
        ・植物は「まるごと」食べることが肝心
        ・ヒヒの「カウチポテト」
        ・からだの要求に耳を傾ける

内容説明

昔から、動物は病気になったら自分でなおすという話は知られており、ヘビやクマなどから教わった植物を薬にしたという伝説が世界各地にある。病気のチンパンジーがある植物を食べて病気がなおったというニュースが世界に流れたのは、1989年のこと。そのころから、科学者による本格的な探求が始まり、「動物薬学」あるいは「動物の自己治療」とよばれる分野が誕生した。本書は、この分野についての世界で初めての書籍。胃腸障害、怪我、虫下しからストレス、感染症、老化・死まで、動物が自然の恵みをじつにうまく使いながら健康管理する方法を描き、文明食生活にどっぷりとひたる人間にも警鐘をならす。

目次

1部 野生の知恵(野生動物の健康;自然界は薬の宝庫;食物、薬、自己治療 ほか)
2部 健康の脅威(毒物;目にみえない敵;怪我と骨折 ほか)
3部 学ぶべき教訓(飼育下の動物;健康になろう)

著者等紹介

エンジェル,シンディ[エンジェル,シンディ][Engel,Cindy]
イースト・アングリア大学で動物行動の研究によってPh.D.取得。イギリスで野生ウサギの習性を、南メキシコのジャングルに住むジャガーの行動を調査研究する。現在、オープン大学環境科学部門で助講師をつとめる一方で、いくつもの有機農場のために動物行動のコンサルタントをしている。また、ラジオやテレビなどの科学番組の制作にフリーランスで協力し、「ナショナル・ジオグラフィック・チャンネル」の野生動物シリーズやBBCラジオの「医学の博物誌」シリーズに携わる。「ホリスティック・メディシン」の医師。指圧師。二人のこどもともに、サフォーク州の田舎で農業を営む

羽田節子[ハネダセツコ]
東京農工大学卒業。昆虫生理学専攻。生物学関係の翻訳執筆にたずさわる。著書に『キャプテン・クックの動物たち』(科学読物賞受賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

6ちゃん

1
動物達が如何に巧みに自分にとっての害を退け、より「快適」に生きているか、膨大な状況証拠を概観できる書。植物は他者を誘引または排斥する化学物質を数多く生産し、より大型の動物はその化学物質を用いて病気を「予防」したり「治療」する。その用法は生得的に獲得する事が多いが、哺乳類は親や仲間の行動から学習しており、正に「自然の叡智」と思える。印象的なのは微生物や寄生生物に対する防衛策としての異物排斥や「土葬」が高等動物に見られること。人類の心身的基礎を知る上でも動物観察は重要と強く感じた。2019/03/29

yn_redqueen

1
「虫や食べてしまった毒を排出するために、肉食なのに草を食べる猫」「ストレスを緩和するために、酔っ払うまでアルコールを飲むゾウ」…分別など持ち合わせていない、と我々が信じる動物の行動には果たして、健康を意識したものは全くないのだろうか?「病気を治療する」のではなく「健康状態を維持する」戦略を取ろう!という製薬業界に堂々と喧嘩を売る、反骨精神溢れた本である。ただ、明らかに作者の立ち位置がホーリズムに偏っているので、そのまま受け取るのは危険かとも思わせる。個人的に、科学者の文学アレルギーが指摘されていて苦笑2011/08/01

A.I - Transition

0
動物は自分の身体の声を聞けるみたい。体調が悪い時は食物を変えたり、自分の体内にいる寄生虫を減らすための食物を食べたりする。遺伝情報なのかはたまた動物同士のコミュニケーションから自分の健康状態にあわせて行動する能力が芽生えるらしい。人間は自然からは反対方向のベクトルで進化してしまったためにそういう能力は退化し、文明は自然を破壊したり、自然に反作用するものとなってしまったことがここでもみてとれる。これから少しでも自然と共生する方向に向かっていかないと人間の健康状態を保つのは難しいのではないだろうか。2014/12/14

くるつかい

0
良い方法は動物が知っている!学ぶべき偉大な知恵が詰まった良書!全部が全部、信用置けるってわけじゃないけどね。情報としてとても面白い。2011/04/25

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