出版社内容情報
第二次世界大戦の嵐が吹き荒れるなか,合衆国に生活の拠点を移したマンは,精力的に活動を続ける。ラジオ放送でドイツへの呼びかけを行い,パレスティーナ白書について声明文を出し,ユダヤ人芸術家への迫害に抗議する――衰えない自身の執筆活動だけでなく,激動の時代のただなかで声をあげ続ける,作家マンの姿が収められた,歴史的な証言となっている。
著者等紹介
マン,トーマス[マン,トーマス][Mann,Thomas]
1875年6月6日北ドイツのリューベクに生まれる。1894年ミュンヒェンに移り、1933年までここに定住、1929年にはノーベル文学賞を授けられる。1933年国外講演旅行に出たまま帰国せず、スイスのチューリヒに居を構える。1936年亡命を宣言するとともに国籍を剥奪される。1938年アメリカに移る。戦後はたびたびヨーロッパ旅行を試みたが、1952年ふたたびチューリヒ近郊キルヒベルクに定住、1955年8月12日チューリヒの病院で死去する
森川俊夫[モリカワトシオ]
1930年生まれ。1953年東京大学文学部独文学科卒業。一橋大学名誉教授、東京国際大学教授
佐藤正樹[サトウマサキ]
1950年生まれ。1976年名古屋大学大学院文学研究科修士課程修了。広島大学総合科学部教授
田中暁[タナカサトル]
1953年生まれ。1982年九州大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得。現在、広島大学教授
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