出版社内容情報
世界的人気キャラクター“ミッフィー”を生んだディック・ブルーナ。彼の仕事と生涯をイギリスの絵本研究者が丹念にたどる決定版伝記
内容説明
世界中で愛されるキャラクター“ミッフィー”を生んだイラストレーター、ディック・ブルーナのさまざまな側面を紹介する本書。未公開資料が満載です!
目次
誕生と幼年時代
戦時中
ロンドンとパリ
帰国
影響
新たな始まり、そして…
…ハッピーエンド
アーティストとしての台頭
出版業
ブラック・ベア
ポスター
絵本
大きな変化
戻ってきたミッフィー
絵本作家とイラストレーター
アーティストのスタジオ
著者等紹介
イングマン,ブルース[イングマン,ブルース] [Ingman,Bruce]
作家、イラストレーター。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジの修士課程で絵本の挿絵に特化した「チルドレンズ・ブック・イラストレーション」専攻長を務めるほか、ハウス・オブ・イラストレーションの代表でもある
レイヒル,ラモーナ[レイヒル,ラモーナ] [Reihill,Ramona]
児童書の編集に長年携わる。最近は作文の慈善事業「ファイティング・ワーズ」に世話人、指導者として関わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
42
独身の頃から唯一集めていた絵本がブルーナのうさこちゃんでした。懐かしい。仲良くしていた近所の小さな女の子も、我が家に来てはブルーナの絵本に夢中でした。「ディック」という名前は、オランダ語で「おでぶちゃん」。ブルーナの幼い頃の写真は丸々としていて可愛い。大人になった彼はスリムで白い口髭の優しいおじ様でした。6歳下の奥様が「最高の批評家」という事で、最初に奥様に見てもらい喜んでもらえたのだけを出版という仲良しご夫婦なのも素敵。2020/08/29
zoe
16
戦争。イノベーション。ウサギ年という事で、今年1冊目。1927年オランダ生まれ。戦争時代に出版社の家。本人は芸術に目覚める。しかし、出版社に安定就職。ペーパーバックが生まれた頃。芸術を学びに行くより、就職が功を奏す。表紙のイラストやロゴを担当し、アートを確立して行く。そしてミッフィー。黒マルと×で表情を豊かに表現する。子供の手に取りやすい正方形の絵本の成立。製作とマーケティングブランディング販売との分業。世界中で愛されるキャラクターといつまでも心に残る簡潔な言葉たち。2017年没。2023/01/05
山猫
15
犬が苦手、鼠は大嫌いという人は多い。でも、兎を好きじゃない人は本当に少ない。それはもしかすると「うさこちゃん」と彼のおかげかもしれない。2021/02/21
Bartleby
11
ミッフィー、そして何よりブラックベアの生みの親であるディック・ブルーナの一生をたどった本。装丁の仕事から絵本の仕事まで、若い頃に書いたデッサンや油絵まで、豊富な図版がバランスよく配されている。レイアウトもきれい。本書で、ブルーナがマティスの影響を受けているとわかって腑に落ちた。晩年の切り絵シリーズにつながる。p84.85のミッフィーの変遷も面白い。1955年のミッフィーが全くかわいくなくて笑えた。1963年のミッフィーがマイベスト。いずれにしろ、微妙に震えている黒い輪郭線が良い。2022/09/15
遠い日
10
ミッフィー誕生65周年記念出版。ブルーナさんの仕事の変遷が興味深い。既知のことも含めて、こういう研究書・紹介書には機会あるごとに触れたい。未公開資料も魅力的。2020/07/27