出版社内容情報
DNAの二重らせん構造の発見は生物学の歴史の中で画期的な出来事であった。本書は,20世紀初頭から1953年までの分子生物学の発展を克明に辿ったもの。DNAが遺伝子であるという考えが提唱されはじめた40年代までを上巻で,それ以降DNAの二重らせん模型が発見されるまでを下巻で記述する。豊富な資料を駆使して,科学と科学者の動向が見事に叙述されている。
内容説明
科学と歴史の両方に関心をもつ著者が、豊富な資料を読みこなし、あるいは関係者多数へのインタビューを通して、実に丹念に、二重らせん構造が発見されるまでの、多くの研究者の実験研究と思索の積み重ね、そして失敗も含む苦闘の歴史を記述。
目次
知的移住(生物学における物理学者;生物学における物理学者と化学者;ポーリング、カリフォルニア工科大学、αらせん;WatsonとCrick)
らせんの追跡(単一または多重らせんとしてのDNA;3本鎖らせんとしてのDNA;二重らせんとしてのDNA;結論)