内容説明
当時の左翼主義者はナチズムの勝利を阻止しうるような性格構造をもっていなかった…。アンケート調査から５０年を経て初めて公にされた、フロムの手になる貴重なドキュメント。
目次
批評理論と経験主義的社会調査
ワイマールからヒトラーへ（目的と方法；回答者の社会的、政治約状況；政治的・社会的・文化的態度；パーソナリティ類型と政治的態度）
追補（文体とパーソナリティ特性；アンケート；文献抄録；編集者注；表目次）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さえきかずひこ
9
1929年にフランクフルト社会研究所が行なったアンケート調査を後年まとめたもの（1980年出版）。本書の眼目は当時のワイマール共和国・左派の人々の内的矛盾、すなわち「革新的な外面の底にひそむ権威主義的なパーソナリティの発見」（P.441）である。調査そのものにも様々な問題があったとはいえ、彼らがナチズムを阻止できなかった理由がアンケート調査から裏付けられている点は歴史的価値が高いといえるだろう。2018/05/01
とまる
0
自由からの逃走の補足として「愛するということ」に続き少し土臭いフロムも読んでみた。2011/06/23
