出版社内容情報
現在この地球上には,数多くの「母系社会」が存在するという。そこでは男と女の力関係はどうなっているのか? 家族を支えるものは何なのだろうか? 本書は,南太平洋ミクロネシアの母系社会を舞台に,そこで生きる人びとの姿をいきいきと描き出し,その社会構造や人びとの世界観に迫る。母系社会を実際に訪れての民族誌として,きわめて貴重な書といえる。
内容説明
日本から南へ3000キロ、サンゴ礁に囲まれた美しい島々―ここミクロネシアの母系社会でのフィールドワークをもとに書かれたのが、本書である。家族・親族を中心とする人間関係に焦点をあて、さまざまな習俗を紹介しながら、母系社会に生きる人びとの姿をいきいきと描き出していく。そして、詳細な分析によって、その社会構造とダイナミクスに迫るのである。母系社会を実際に訪れての民族誌として、本書はほとんど類を見ない本といえる。
目次
序 母系社会とはなにか
第1部 母系社会に生きる(母系家族の生活;出産・誕生・子育て;思春期と性;結婚と離婚;死と儀礼)
第2部 母系社会の構造(母系社会の構成;社会的規範と行動;贈与・交換の象徴性)
第3部 母系社会のゆくえ(伝統社会の変容;母系社会の男と女)