内容説明
―世界中の人々を悲しませたミヒャエル・エンデの死。エンデは現代の病根を鋭く衝いたメルヘンの作者として、子供たちばかりか大人の心をも深くとらえている。だが、彼がシュタイナーの強い思想的影響の下で自己形成してきたことを知る人は少ない。本書は、読者とともに名作『モモ』を読みながら、エンデとシュタイナーが紡ぎだす雄大な思想的宇宙へと、私たちをいざなっていく。臨終に立ち会った著者の追悼文収録。
目次
『モモ』の水面下へ
人の話を聞く力―新しい聴覚をひらく
一日の回顧―自己を他者として観察する
身体・魂・精神―人間の三重性、そして転生
好奇心と関心―嵐の海の冒険
魂の領域の登場人物―ベッポとジジと友人たち
私のなかの灰色の男―テクノロジーの秘密の仕事
「時間とはいのちなのです」―量で測れない世界
本質を見抜く力―事実そのものに語らせる
「ほかの力」の助け―やってきた使者、カシオペイア〔ほか〕
-
- 和書
- 強運 PHP文庫