出版社内容情報
破産・個人再生の処理を始める前に。
手続選択や否認、免責など実務の落とし穴を押さえて、申立てミスを避ける!
弁護士業務には、倒産事件(特に個人の方の債務整理事件)の対応は不可避で、
一通りのスキルが必要です。
本書では、
・依頼者がなかなか動かず申立てが遅れる
・予納金の額が上がってしまい、弁護士報酬を削る
・財産散逸防止義務違反を理由に損害賠償請求される
・清算価値の算定を間違える
・管財人からの鋭い質問にしどろもどろ
などの失敗事例を基に、上手くいく実務の鉄則を紹介。
申立ての勘所を逃さない、破産・個人再生の30の失敗事例!
【目次】
第1章 申立ての準備にまつわる失敗
1 寄り添いながらもお尻を叩く<依頼者対応 >
【失敗事例】「ボールは依頼者にある」と、漫然と過ごす
2 手続選択は一丁目一番地 <倒産手続のメニューと選択>
【失敗事例】経営者保証ガイドラインを失念
3 急がば回れ <申立必要書類の収集>
【失敗事例】書類の不足・不備を指摘された
4 相続の有無を訊ねろ <財産調査>
【失敗事例】相続財産が債権者に分配される
5 公租公課は怖い <受任通知の送付先>
【失敗事例】地方公共団体に受任通知を送付し滞納処分
第2章 破産にまつわる失敗(手続面)
6 管轄を舐めない<管轄>
【失敗事例】埼玉か千葉か東京か
7 予納金を適切に見積もる<予納金>
【失敗事例】調整のために弁護士報酬を削ることに
8 振分基準は裁判所に要確認 <同時廃止と管財事件の振分基準>
【失敗事例】同時廃止を想定していたら管財事件だった
9 管財人に具体的な説明を<自由財産の拡張>
【失敗事例】自動車を残せず依頼者が激怒
10 親心が裏目に<子ども名義の保険の解約返戻金の帰属>
【失敗事例】支払った人に帰属するんじゃないの?
11 「動的財産」を管理せよ <個人事業主の売掛金債権>
【失敗事例】あと1日、申立てを遅らせていれば……
12 申し立てたら終わり、じゃない <破産者・代理人の説明義務>
【失敗事例】申立後は管財人に全て任せ、説明義務違反
13 心を鬼にして支出を止める<申立代理人の責任>
【失敗事例】子どものための支出なのに損害賠償請求
14 破産者からしっかり聴き取れ <免責>
【失敗事例】借金の原因を聴き取っていない
15 無理しなくったって <免責調査・観察型管財事件>
【失敗事例】免責不許可事由があるのに同時廃止
第3章 破産にまつわる失敗(実体面)
16 申立前の換価は入念に <直前換金>
【失敗事例】破産費用捻出のための換金が否認される
17 口座凍結に気をつけろ <預金相殺>
【失敗事例】預金相殺されて申立費用が足りない!
18 受任通知はちょっと待った <倒産解除条項の有効性>
【失敗事例】リース物件が引き揚げられる
19 労働者性は実態を見よ<給与の支払いと否認権>
【失敗事例】「取締役」「下請」というだけで否認?
20 弁護士ならみんな悩む <弁護士報酬と否認権>
【失敗事例】報酬の金額を決められず……
21 申立前の事業譲渡は慎重に
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