内容説明
十二歳の少年が無心に綴った開戦前から米軍進駐までの戦中日記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chatnoir
11
一般の子供がグリコのおまけの日記帳に書いていた太平洋戦争開戦前から5年間の日記。当時の少年らしい〝日本人たるもの”的な文から、今日の食べ物まで、こまごまと記入されていた。誰だったか、作家の書いた戦中日記も読んだ事があるが、文化人でさえ国の軍事的プロパガンダに染まった感があり、大人も子供も悪い意味で本当に一丸となっていたんだなと怖くなる。どちらも切羽詰まった感はないが、食べ物に一喜一憂する姿が書かれていて、今では想像もできないくらい生きにくい日々を過ごしていたんだなと思える。戦争は体験したくないな。2016/06/28
まるちゃん
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図書館1月おすすめ本。戦前、グリコの引換え商品の日記帳があったそうだ。それに記された昭和16年(12歳)から昭和20年(16歳)までの中学生の日記である。天皇制ナショナリズムを昂揚するための祝日の学校行事、カリキュラムに位置づけられた神社参拝などが書かれてある。資料として興味深いものである。2012/02/20