内容説明
神話や祭に秘められた古代の鉄の謎!出雲(荒神谷・加茂岩倉)の銅鐸・銅剣など最新の発掘で著者の予測が立証された。
目次
はじめに 稲つくりと鉄
1 鉄穴の神
2 鈴と鐸
3 鉄輪と藤枝
4 銅鐸・銅剣・銅矛と産鉄地
5 倭鍛冶と韓鍛冶の神々
6 五十鈴川の鉄
7 紀ノ川と鉄
8 太陽の道と鉄
9 修験道と鉄
10 犬と狩
11 蛇と百足―鉄と銅
むすび 豊葦原の瑞穂国
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
古代の鉄は、褐鉄鉱で湖沼・河口に取れた。これは温度が低くても鉄が溶融する。 ☆全国に金屋・金谷などの地名と鉄遺跡がセットで存在する。筆者は褐鉄鉱だというが、褐鉄鉱で鉄需要を満たすほど鉄が取れたのか?金屋の遺跡は鍛冶屋の遺跡ではなかろうか?つまり、褐鉄鉱・砂鉄・鉄鉱石から粗粗の鉄を生産し、それを実際に加工した跡地ではないのか?褐鉄鉱であれ、森林とか炭とかかなりの燃料を必要とすることから、森でないとダメなのではないのか? 2022/04/07
ぶらり
1
弥生、古墳時代を考察する上で「鉄」を無視することはできない。むしろ製鉄技術が大和朝廷成立の鍵を握ると考えるべきだろう。2010/07/25
mutu-bird
0
古代祭祀や神話から実証的に当時の勢力図・政治的状況を考察していて面白かった。妖怪とか京極夏彦とか大好きなので、ちょっとだけ学術的に妖怪を担保してくれる感じがいい・・・。あと弥生製鉄にとって重要な褐鉄鉱の団塊「すず」の生成を願ってイミテーションの「すず」を振って仲間の「すず」の霊を集め、すずの繁殖を願って土に埋めてる古代の人々が可愛い。2018/08/25
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