1 ~ 1件/全1件
- 評価
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
道楽モン
44
萩尾望都てんこ盛りの贅沢な一冊。編集の方に感謝です。もうこのムック、最初から最後まで全部が興味深い。萩尾信者は悶絶しながら読み切ってしまうでしょう。そこここに散りばめられた創作に対する哲学(というか経験により身についた作法)や、他ジャンルの表現への敬愛とスタンスについての言及には、なるほどなーと唸ります。ジャンルに選ばれし天才である萩尾望都が近年、腹の中すべてさらけ出し始めて(『イグアナの娘』は私小説!)、さらに表現者として孤高の道を歩み出したことは、読者にとっては僥倖としか言えない。長生きして下さい。 2024/05/31
kokada_jnet
43
普通にインタビュー対象として登場しているご両親が、「勉強以外クラブ活動禁止」「私信をチェックする」「漫画家をやめろと言い出す」という人たちで、引いてしまう。「ポーの一族」は作品として評価しているみたいだけれど。この本の刊行時の両親へのインタビューで、母親の方が「劇作家のようになってほしいと願っています」と、漫画家差別発言をいまだに。2019/09/23
更紗蝦
41
萩尾先生の漫画家生活40周年を記念して出版されたムックです。この11年後に同じ河出書房新社から『一度きりの大泉の話』が出版されているので、このムックの仕事ぶりで相当な信頼を勝ち得ていたのではないでしょうか。『一度きりの~』を読んだ後だと、増山のりえ氏に全く触れていないことが目立ってしまい、色々と勘ぐってしまいたくなるのですが、萩尾先生の御家族のインタビューという思い切った企画を立てていることを考えると、ひょっとしたら「御本人に直接裏取りができない人物には触れない」という編集方針があったのかもしれません。2021/05/19
ぐうぐう
35
大泉サロンが、いわゆるトキワ荘のように物語化されにくい理由に、このMOOKを読んで気付かされた。あのサロンにいたメンバーは、トキワ荘同様、多くが有名漫画家へと育っていくのだけれど、トキワ荘のようにあからさまな熱い友情によって支えられていたわけじゃなかったのだ。それでいて、サロンにいたメンバー同士は、相手の才能をきちんと認識し、刺激を受け、個々で吸収しようとしていた。その差は、まるで少年漫画と少女漫画の差、そのもののようだ。それにしても、萩尾望都という存在自体が、漫画界、いや、日本における巨大な財産なのだ。2010/05/30
かんけー
34
読了♪ずっと積読にしていてやっと読めた(^_^;)幻の未発表作品を含む、本人ロングインタビュー!特別寄稿として松本零士さん、ちばてつやさん、永井豪さん、里中満智子さん、小松左京さん等そうそうたるメンバーが名を連ね♪印象に残ったのは永井さんの記事で、萩尾さんはふわフワした人であると安彦さんも彼女は神なのでは?と語って(^_^;)独自の世界観を醸す望都さんならではのエピソードだと♪デビュー作「ルルとミミ」オチャメな双子のコメディ♪更に凄いのは両親、姉妹にまでインタビューしてるトコ(^_^;)流石に末弟さん→2020/01/04