出版社内容情報
鏡花戯曲の代表作『天守物語』を日本語・英訳収録。それぞれの挿絵を山本タカト、宇野亞喜良がイマジネーションを駆使して競演。
泉 鏡花[イズミ キョウカ]
1873-1939 石川県金沢市生まれ。本名鏡太郎。1890年、小説家を志し上京。1891年、尊敬する尾崎紅葉に入門。主著「龍潭譚」「照葉狂言」「高野聖」「女仙前記」「春昼」「春昼後刻」「婦系図」「草迷宮」「葛飾砂子」。1939年9月7日、肺腫瘍のため永眠。
宇野 亜喜良[ウノ アキラ]
1934年生まれ。戦後日本を代表するグラフィックデザイナーであり、今なお第一線のイラストレーターとして活動を続ける。描写力に培われた柔らかい線から生まれる女性や少女たちは耽美的で妖艶。近年若者層を中心に注目されている。
山本 タカト[ヤマモト タカト]
1960年生まれ。91?93年にかけ〈浮世絵ポップ〉を試みる。91年〈浮世絵ポップ〉様式を発展・洗練させた〈平成耽美主義〉様式を打ち出し、耽美小説、幻想小説、官能小説、時代小説の挿絵の他、文芸誌や単行本などの表紙絵、広告用イラストを描いている。国際浮世絵学会会員。
内容説明
白鷺城天守に住まう美貌の妖怪富姫と若き鷹匠図書之助との数奇な恋物語を描く鏡花幻想戯曲の最高傑作!妖艶にして不覊奔放な宇野亞喜良挿絵(英語)編と幽艶にして丹誠華麗な山本タカト挿絵(日本語)編を一巻に納めた奇跡の戯曲画集!!100年の時を経て、泉鏡花の銘作が、審美と幻想を極める二大人気画家の競演で現代に甦る!!!
目次
天守物語
本画
著者等紹介
宇野亞喜良[ウノアキラ]
1934年、名古屋生まれ。名古屋市立工芸高校図案科卒業(52)。日本デザインセンターを経て横尾忠則、原田維夫らとスタジオ・イルフイルを設立、その後フリーに。寺山修司の天井桟敷や様々な舞台美術への参加、アンニュイな雰囲気を醸し出す痩身美少女、サイケデリックなボディペインティングなど多彩な表現活動を通じ、このコケティッシュでマニエリスティックなアートスタイルを洗練させ独自の美的世界を築き上げた。日宣美特選(52)、日宣美会員賞(60)、講談社出版文化賞さしえ賞(82)、サンリオ美術賞(89)、赤い鳥挿絵賞(92)、日本絵本賞(2008)、全広連日本宣伝賞山名賞(2013)、読売演劇大賞選考委員特別賞(2015)など受賞
山本タカト[ヤマモトタカト]
1960年、秋田県生まれ。東京造形大学絵画科を卒業(83)。商業イラストレーターとして仕事をはじめるが、耽美世界の追求に没頭していく。“平成耽美主義”を標榜した処女作品集『緋色のマニエラ』で鮮烈なデビューを飾り(98)、以後彼が生み出すエキゾチックな独自の幻想絵画群は大きな反響を呼ぶことに。耽美小説、幻想小説、官能小説、時代小説などの装幀画・挿絵を中心に活躍しつつ、近年は物語性から離れた大型のイコン的な創作絵画にも領域を広げ、国内のみならず海外の作品コレクターたちの間でも高い人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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