出版社内容情報
ギリシャとはどういう国か。その歴史を図やイラストを使いながらわかりやすく、ていねいに。コラム「そのころ、日本では?」も便利。
内容説明
ギリシャって、しぶとい。文明誕生からのギリシャ人の歩み。教科書よりもわかりやすい波乱万丈のギリシャの歴史。
目次
1 エーゲ文明
2 古代ギリシャ
3 ローマからビザンツ
4 多民族帝国の一員
5 ギリシャ国家の誕生
6 今日のギリシャ
著者等紹介
長谷川岳男[ハセガワタケオ]
1959年生まれ。神奈川県出身。東洋大学文学部史学科教授。上智大学大学院文学研究科を単位取得のうえ退学。非常勤講師、鎌倉女子大学教育学部教授を経て現職。専門は西洋古代史
村田奈々子[ムラタナナコ]
1968年生まれ。青森県出身。東洋大学文学部史学科教授。東京大学文学部西洋史学科卒業。同大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。ニューヨーク大学大学院博士課程修了。Ph.D(歴史学)。専門は近現代ギリシャ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まえぞう
23
12冊目はギリシャです。古代には一つの文化を誇った国ですが、ローマ以降、ビザンチン、オスマンといった大国の一部となり、独立後もイギリスとロシアを中心とした外国の影響から無縁ではいられなかったため、今のギリシャとしての歴史は浅いですね。王国時代の王様をドイツとかから招いているところにもそれを感じます。2022/02/28
崩紫サロメ
19
古代史・近現代史の研究者が監修に入っている。興味深いのが、オスマン帝国時代の正教会への言及。イスタンブルのギリシャ人有力者がファナリオテスと呼ばれ、正教会はビザンツ帝国時代より大きな権限を持っていたこと、ギリシャの民族主義の高まりを警戒していたこと、これらはギリシャの正教会関係者が語ることを嫌い(特に後者)、日本の正教会でもギリシャ経由の言説が普及している。入門書と言える本書でそのような点まで言及されていることに少し驚きながら、良い方に変化しているのだと感じた。2022/04/28
乱読家 護る会支持!
5
古代ギリシャは、栄えた国家、優れた人々であったために、地中海全域に広がっていって、東ローマ帝国、ビザンツ帝国とギリシャ地域を含む広大な王朝が出来ていきました。 そして、1800年ごろにオスマン帝国の支配に抵抗する民族主義の一つとして、ギリシャ独立戦争が起こり、1829年に独立。現在のギリシャ共和国に至る、、という感じでしょうか。 古代ギリシャ人たちと現在ギリシャ人たちは、住んでいる地域は同じだけれと、同じ性質を持った人たちでは無さそうということがわかれば、本書から学べるポイントとして、それで十分なのかも。2022/08/29
じょあん
5
先史時代から現代までのギリシャの通史。監修が専門家ということでこのシリーズの中では比較的安心して読める一冊と思う。読みやすくコンパクトにまとまった記述で文化面にも気が配られていてバランスも良い。一気に読破してしまえるだろう。しかし、一部、あれっ? と思う記述もある。コンスタンティノープル遷都や単性論の叙述は正確性を欠くし、ヘラクレイオスによるギリシャ語公用語化の記述は旧説そのまま。このあたりは監修者の専門外の時代のようなので仕方がないとも言えようか。基本的にはギリシャ史入門はまずはこの一冊と言ったところ。2022/04/03
たつや
3
勉強された方には申し訳ないですが、これ一冊でギリシャ史が分かった気になれる。面白かったです。繰り返し読んでノートも取ると良いんですが、そこまでせず、読むだけ。また、再読したり別の本も読みたい。ギリシャって面白いし謎も多い。2024/01/10