出版社内容情報
インドとはどういう国か。その歴史を図やイラストを使いながらわかりやすく、ていねいに。コラム「そのころ、日本では?」も便利。
内容説明
教科書よりもわかりやすい多様性が織りなすインドの歴史。
目次
1 2本の大河の流域で
2 統一王朝なき時代
3 イスラームの進出
4 イギリスの統治
5 独立と分離と
6 大国としての歩み
著者等紹介
水島司[ミズシマツカサ]
1952年、富山県生まれ。東京大学名誉教授。博士(文学)。専門は南アジア史。1996年よりNHK「高校講座 世界史」などで30本以上の歴史番組を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
131
その昔、インドなんて絶対に行くもんじゃない!と知り合いに言われました。日本に比べて文化が異質すぎると。でもわたしはだからこそ行ってみたいと密かに思っていました。カースト制、ブッダの生まれた地、ヒンドゥー教が約8割の国、レインボーマンの修行の地、中国を抜いて世界最大人口の国、GDPで世界5位、IT系が強い国民。何から何まで興味深い。本書でざっとインド史を学べました。インドもイギリス領だったのですね。イギリス帝国のかつての力の絶大さを感じます。世界が今1番熱い視線を送っているインド。…円安で海外に行けないなぁ2023/09/11
サアベドラ
43
インド史の一般向け通史。2021年刊。監修者に著名なインド史家の名前が冠されている。どこまで本人が執筆しているのかは不明だが、素人目にはそれなりにちゃんとしているように見える。インド史はそのユーラシア史における重要さの割に、中国史やイスラーム史などに比べて書籍の数が少ないので、これぐらい軽い本でも読む価値はあると思う。等閑視されがちなデカン高原や南インドの諸王朝にも触れられており、ちょうどそこら辺の歴史を整理したかったのでそれなりに役に立った。2023/01/06
まえぞう
30
仏教保護で有名なアショーカ王のマウリア朝とそのあとのグプタ朝からムガル帝国成立までの王朝の栄枯盛衰が煩雑です。デカン高原以南の国々がインドとして一体化している点もすっきりしませんが、あまり馴染みのないインドの歴史が概観できます。2021/05/30
崩紫サロメ
28
インドの多様性・多重性、その変遷を簡潔に説明した良書。例えばグプタ朝時代のヴァルナの変化の背景にバラモンたちの生計維持と言う問題があり、儀式の対価を得るためにシュードラたちを取り込むようになった(p.78)など。独立期の部分では、ガンディーの活動と並べ、ムスリム連盟、不可触民の代表として立ち上がったアンベードカル、ターター財閥、インド共産党などをガンディーの路線とは異なる人々を紹介し(p.176)、独立後の様々な問題への理解をスムーズにしている。2021/07/18
スプリント
16
昔から群雄割拠の大陸だったインド。王朝を全て覚えるのは至難のことですが少しずつ馴染んでいきたい。2021/06/29