出版社内容情報
古代から、中世、江戸、現代まで、日本人の想像力が生み出した存在である妖怪たちの変遷をたどる、画期的なビジュアル版日本妖怪史。
内容説明
妖怪にも、歴史あり!古代から現代へ、畏怖から娯楽へ―変転する怪異へのまなざし。
目次
序章 妖怪の発生
第1章 古代の妖怪
第2章 中世の妖怪
第3章 江戸時代の妖怪1
第4章 江戸時代の妖怪2
第5章 近代の妖怪
著者等紹介
香川雅信[カガワマサノブ]
1969年、香川県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。総合研究大学院大学文化科学研究科にて博士号(学術)取得。現在、兵庫県立歴史博物館学芸課長兼県立美術館課長。民俗学の立場から妖怪や郷土玩具の研究を進める。妖怪をテーマにした論文で博士号を取得し「妖怪博士」の異名をとる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトラッシュ
108
漫画やアニメで多く扱われるため妖怪については一応知っていたはずが、実際はわかったつもりだけだったのを思い知らされる。危険をもたらす疫病や災害、怨念や怪異を形や名前を持つ荒ぶる神や妖怪とし、少しでも理解しようと努めた日本人の心の軌跡が見えてくる。古代から水木しげるまで豊富に収載されたビジュアルで、その時々の歴史と生きた人の心性が妖怪が密接な関わりを持って想像されてきたことがわかる。特に出版ビジネスが成立した江戸時代に、様々なメディアで妖怪が広まっていった有様は楽しい。今思えば口裂け女も妖怪の一種だったのか。2022/09/17
keroppi
82
図書館の新刊コーナーで見つけて。楳図かずお「こわい本 猫」を読んだとこなのに、この表紙は化け猫だ😱古代から現代まで、妖怪がどう扱われていたかを様々な図版と共に紹介している。自然や病への恐れから生まれた妖怪が、江戸時代にはキャラクター化し、現代では現代なりの妖怪(口裂け女、等)が生まれていく。人間の心の闇や弱さがあるかぎり、妖怪は出現するし、ある意味人間を救ってくれる存在なのかもしれない。2022/03/06
藤月はな(灯れ松明の火)
63
怪異とは元々、人間が相対する自然への畏れの表れだった。しかし、時が経つにつれて怪異は属性を付与され、「妖怪」としてビジュアル化されるにつれて神秘性を剥ぎ取られる。その為、不可解な現象を人間社会における心理に紐づけられたり、社会風刺などの為に戯画化されたりと遂には娯楽として消費されるようになったのだ。黄表紙や絵巻物における妖怪像を研究してらっしゃる香川先生の著なので黄表紙への紹介は特に熱が入っているように感じた。一方で妖怪が平面画に占められるのは怪異が化現するのではないかと言う畏れがあったという言が興味深い2024/08/15
よこたん
44
“説明のつかない出来事を前にした時、人はたまらない不安と混乱を覚える。それを少しでもやわらげるため、妖怪というかりそめの説明をもちだすのである。” 名前があるかないかで、怪異に対する安心感が違うのだろうか。見えないのも、おそろしげな姿が現れるのも、どっちも嫌だけど。『風土記』の夜刀の神から、現代のツチノコ、コックリさん、口裂け女などまで、時代時代で妖怪の様子も移り変わっていく。鬼、天狗、怨霊、そして江戸時代頃からキャラクター的な化物がもてはやされる。上手じゃない絵のほうが何だか怖い。これは読みごたえあり。2022/06/06
スプリント
11
徐々に妖怪のイメージが変わっているのがわかる。 江戸時代から愛嬌のある妖怪像が培われてきたようだ。 空想して絵を描くことが好きな人はいつの時代もいたようでほっこりする。2022/03/06
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