出版社内容情報
英国が最も隆盛を極めた19世紀~20世紀初頭。貴族の令嬢が過ごした豊かで華やかな暮しぶりを評伝や日記などの貴重な資料で辿る。
【著者紹介】
文筆・翻訳家。東京外語大卒、千葉県生まれ。編集プロダクション勤務を経て二〇〇三年よりフリー。著書に『図説 英国メイドの日常』『図説 英国執事』他、翻訳にヴィタ・サックヴィル=ウェスト『エドワーディアンズ 英国貴族の日々』マーガレット・パウエル『英国メイド マーガレットの回想』(河出書房新社)シャーン・エヴァンズ『図説 メイドと執事の文化誌』(原書房)A・M・ニコル『怪物執事』(太田出版)など。
内容説明
栄華をきわめた19世紀から20世紀初頭の英国、由緒正しい貴族の家に生まれた令嬢たち、壮麗な大邸宅、贅沢なドレス、狩猟に晩餐、舞踏会―華やかに見える彼女たちの日常、その裏側の現実は―?
目次
序章 彼女たちの人生
第1章 英国貴族と継承制度
第2章 令嬢の少女時代
第3章 令嬢の社交界デビュー
第4章 令嬢の「ロマンス」
第5章 令嬢の結婚
第6章 貴族夫人のつとめ
著者等紹介
村上リコ[ムラカミリコ]
文筆・翻訳家。東京外語大卒、千葉県生まれ。編集プロダクション勤務を経て2003年よりフリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
43
およそ100年前の英国貴族の令嬢たちは、たおやかな見た目とは裏腹に大忙しなのでした。回顧録からの引用や当時の雑誌の挿絵等、図説もたっぷり収められており大いに参考になりました。そんな中、P6に紹介されているソロモン・J・ソロモンによる1884年の絵画『団らん画』に描かれた男性が、手首の角度といい視線といい、スマホをいじっているようにしか見えません。2014/11/08
Koning
38
メイドと執事を書いた人の貴族の令嬢本。と言いつつ、令嬢を中心にしてヴィクトリア朝からエドワード朝と続くいわゆる日本人が考える英国貴族や執事だメイドだといったあれこれがあった時代の貴族社会を解説した本になってて予想外に良かった。貴族のお嬢様が生まれてお嫁に行くまでという大雑把な流れの中でそこに関わる下働きの人々や親である貴族、そして社交界へのデヴューの話とかダウントンアビーとか見てた!って人はもちろんエマとかうっかり読んじゃったよって人まで見ておいて損はないと思う。というか、呼びかけ(あるいは称号)(続く2014/11/13
はるき
35
不自由で女性の権利が弱い時代ですが、読むだけならやっぱり憧れてしまいます。今ではありえない文化や風習が面白いですね。2017/06/15
なにょう
21
「ジェーン・エア」とかオースティンの作品とかそういうのが好きな人は必読の書。オススメです。★男性に相続が限定されてて、じゃあ女の人は良い殿方をみつけたらそれで幸せに暮らしましたとさ…と言ったらそうじゃない。女主人はひっきりなしにやってくる客の接待にあくせく、大人数の雇人をまとめるのに苦労したり…娘を良い所に縁付けるために涙ぐましい努力があったり。漠然と憧れのようなものがあったけど。実際は…2014/12/25
詩歌
18
名刺型写真を眺める中流階級の男性の姿が、スマホ覗いてるみたいに見えて(笑) 言うまでもなく爵位相続の詳細が面倒臭い。称号と呼びかけ方の説明文、挿話されるメイドや令嬢達の回想文のおかげで、ワイドショーみたいで読みやすい。最初と最後がちょっと堅いかな。2015/01/04