内容説明
遺物と遺産は何を物語っているのか。関東軍と満鉄の壮大な構想、侵略と崩壊の果て―カラー図版満載。激戦地、要塞、大砲、国際都市、開拓移民、日本人街、731部隊…日清戦争からソ連侵攻までの繁栄と破壊、理想と野望の半世紀を、満州帝国を中心に回顧する永久保存版。
目次
第1章 旅順(日露戦争の激戦地・旅順の戦跡をたどる;二〇三高地 ほか)
第2章 大連(日露戦争で手に入れた大陸への玄関口・大連港;満州を経営した巨大企業「満鉄」 ほか)
第3章 瀋陽(清朝黎明期の王宮・瀋陽故宮;満州を支配した奉天軍閥の首領張作霖・張学良 ほか)
第4章 長春(満州国の首都「新京」に建つ皇帝溥儀の仮宮殿;ラストエンペラー溥儀の生涯 ほか)
第5章 ハルビン(ロシアが築いた国際都市;ハルビンの街を歩く ヨーロッパの香り漂う「東方のパリ」 ほか)
著者等紹介
水島吉隆[ミズシマヨシタカ]
1969年、神奈川県生まれ。立教大学社会学部卒業。太平洋戦争研究会、編集プロダクション文珠社所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
16
満州の歴史を旅順や大連等の都市ごとに追った写真多めのムック。溥儀の宮殿をはじめ、満州国統治下の建物はすべて「偽宮殿」「偽満国務院」と偽の字が並ぶ。でも現在も大学や病院に転用されて、壊されてないんだなあ…。宮殿に独立した部屋として「アヘン吸引室」があったというのに驚く。満鉄の色鮮やかな車両や満蒙開拓団、731部隊についての記述も。満州国の総人口は4000万人で、そのうち日本人は100万人。32万人の満蒙開拓団のうち、帰国できなかったのは10万人。今更ながらに日本が統治するには全てがでかすぎる…。2019/02/20
ステビア
15
色々残る満州国時代の建物群。いつか見てみたい2020/11/09
takao
1
今も当時の建物が残っているようだ。ハルビンはロシアが築いた。2017/02/26
蘇芳
1
満州の歴史を都市ごとにまとめたもの。731部隊や細かな差異に関しては詳しくはわからないが、どちらかに偏った内容ではなさそう。現在の満州、当時の写真資料と比較もでき、大まかな歴史の動きも把握できるので個人的には良か。2013/08/04