内容説明
アジアは不思議な文字に満ちている。さまざまな文字のかたちとその歴史。
目次
インド系文字―多様性の中の統一(多様なインド系文字;街なかにあふれる文字 ほか)
アラビア文字―神が線を引き、人が点を打った(アラビア語とは何か;文字の拡張 ほか)
漢字と漢字系文字―象形文字の子孫たち(漢字の歴史;何が「漢字らしさ」となるのか? ほか)
ラテン文字・キリル文字―ヨーロッパからアジア文字(キリスト教布教のための導入;強い影響力をもつ言語からの導入 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KF
12
他に借りたい本あって寄った図書館で目について借りて来ました。 百頁強の薄い本であり、インド系文字、アラビア文字、漢字と漢字系文字、ラテン文字・キリル文字の四章。 一言で感想を纏めると「興味ある人向けの入門書、販促用コマーシャル」かな。 日本人読者向けにはインド、アラビアから入る章の順番は難解。せめて漢字から入って漢字系、ラテン文字から入ってキリル文字、そして「もっと深い沼がありますよ」とインド系文字、アラビア文字と展開して欲しかった。 が、アジアにこれほど縁遠い言語があることを再確認出来て値打ちがあった。2024/08/12
Gamemaker_K
8
歯磨き本。それにしても、アジアの言葉って、暗号みたいなものが多くて視覚的に楽しい。アラビア語、勉強してみようかな。あれ書けるようになったら一つの芸になりそうな気がする、なんつって。2015/04/26
noko
6
人類は三万年の歴史があるが、人類初めての文字は約5000年前らしいので、文字の歴史はそう長くない。インド系文字はインドだけではなく、タイ、ビルマ、カンボジア、チベットなどもインド系文字。一見色んな形をしていて、違う様に見えるが祖先は紀元前3世紀インドを支配していたアショーカ王時代の文字の、ブラフミー文字がもと。ブラフミー文字を祖とする文字の共通システムは、子音を表す文字が中央に置かれ、まわりに母音を表す記号を置くこと。漢字は甲骨文字から始まり、篆書→隷書→楷書へ簡略化していっている。文字の歴史も面白い。2024/08/13
なつみかん
3
偶像崇拝禁止のイスラム教により絵画表現ができないからアラビア文字の修飾による芸術化が発展したんだって。西夏文字とか契丹文字とか漢字より複雑な見た目。インド文字は変種が多い。石に刻む碑刻文は直線的、椰子の葉に文字を書く貝葉文字は、直線だと葉が切れるので丸文字化した。キリスト教布教に伴い現地語のラテン語表記が広まったと興味深い一冊でした2024/05/26
なにがし
1
アラビア文字の各地アレンジが面白い。点4つ載せたりطを載せたり。日本語で例えると、「ま」をアレンジして「ま゜」とするようなもの、と説明があったが納得。もっというと「ま」の上に上付きの「こ」がくっつくようなものか。2025/04/26
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