内容説明
土を耕す人がいた。浜で網を曳く男がいた。手伝いをする子がいた。昭和20~40年代の農山漁村と村人たち。想い出から甦るふるさとの情景。
目次
むらの表情(わが山は緑;むら人の顔;働く子どもたち ほか)
働く風景(牛馬と働く;傾斜地を耕す;浜の女たち ほか)
家と人(主婦の力;寝そべる子どもたち;家の行事 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
57
昭和20~40年代の日本の農村と漁村の風景。そこには懐かしい暮らしがあった。皺が刻まれたおばあさんにおじいさん、ほっぺの赤い子どもたち。働く人、遊ぶ子ども。みんないい表情。私が生まれる前だけれど、何だかとても懐かしい。不便なことも多いだろうけれど、今よりずっと人間的な気がします。2021/02/21
Koki Miyachi
1
薗部澄の写真、神崎宣武のテキストという黄金コンビ。文字通り失われて戻ってこない失われた日本の風景の写真集。たった数十年ほど前であっても、もう思い出す事も難しい風景。それほど現代の時代の流れは早い。こうした文化史を残すことも我々の責任なのだと思う。2012/12/08
勝浩1958
0
この頃の日本はまだまだ貧しかったけれども、人々の表情は今の人々よりずっと活き活きとしている。 おそらく小さくても純朴な希望を持って、毎日毎日を丁寧に生きていたのだろう。2011/09/23