内容説明
日本古代史の謎の超人、役行者の全貌。名刹に遺された秘宝を紹介しつつ日本人の信仰の原点を明かす。本邦初公開！！内外の美麗な「役行者絵巻」の名品四本、一挙紹介。
目次
巻頭エッセイ（修験道のこころ；葛城山と修験；入峰修行の世界）
序章 役行者と修験道（役行者の実像；役行者と葛城山・金峯山；役行者の後継者たち―修験道の成立 ほか）
第１部 「役行者絵巻」を読む（武蔵・多武峰神社（武藤家）所蔵「役の行者絵巻」
大英博物館所蔵「ゑんの行者絵巻」
大阪青山短期大学所蔵「えんの行者絵巻」
滝安寺所蔵「箕面寺秘密縁起絵巻」）
第２部 役行者と修験の美術（役行者像；蔵王権現像；修験の尊像 ほか）
著者等紹介
石川知彦［イシカワトモヒコ］
１９５９年生まれ。神戸大学大学院文学研究科修了。’８４年より大阪市立美術館学芸課に勤務。’９９～２０００年の「役行者と修験道の世界」展を担当。専門は日本仏教美術史。主な著書・論文は「聖徳太子信仰の美術」（共著）、「新羅明神像の種々相」（科学研究費報告書『日本美術のイコノロジー的研究』所収）、「河合寺木造役行者倚像をめぐって」（『大阪市立美術館紀要』第１１号）ほか
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感想・レビュー
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二笑亭
6
山には神が住み祖霊が集まるという山岳信仰が、密教・道教などの諸要素と混ざり体系化され出来上がった修験道。修験道の具体的な儀礼や祭文を知りたかったのだけど、本書で書かれているのは修験道の概略史、4種類の役行者絵巻、修験道の美術について。開祖・役小角の伝説は役行者絵巻を頼りに詳細に知ることができ、絵柄は4種どれもユーモラスで楽しめた。引用される画や像を見ていて、役小角の脇侍・前鬼と後鬼の立ち位置は定まっているわけではないのが気になった。2022/12/12
海辻
1
武蔵・多武峰神社、大英博物館、大阪青山短期大学、瀧安寺、各所蔵の『役行者絵巻』を掲載。成立時期が近世に近い事もあり「弓取りの家に生まれ」など多少笑ってしまう詞書もありましたが、金箔のすやり霞など美しい絵巻でした。ただ修験道の根源を知るには仏教色が強く、方向の違う一冊だったかも。（図）2009/10/03
takao
0
ふむ2021/08/08
