内容説明
未確認生物2772、通称“火の鳥”の生き血を求め、ゴドーとオルガ、サルタ博士は宇宙へ脱出する…手塚治虫のライフワーク「火の鳥」の劇場用オリジナル長編。手塚自身のコンテにより、その全貌がいま明らかに!未筆の漫画版エピソード「2772編」の原作でもある。
目次
火の鳥2772
火の鳥(黎明編)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けん
3
小学館版ハードカバーを買った時、一緒に手に入れておいた映画版絵コンテの書籍化本。色々突っ込みどころが多く、唯一BJが出て来る火の鳥タイトルであるというところ以外、本作はあんまり好きじゃないし、よくわからなかったのだけれど、巻末の手塚自身による解説を読んで納得。これはSFではなく、火の鳥のキャラクターを使った寓話だったんだね。通りで漫画との関連が全然見えない上、火の鳥のキャラも「え?」って思ったよ。個人的には、巻末付録として収録されてる、牧村を主人公にした企画時点での粗筋を映画化してほしかったよなあ…2017/09/21
富士さん
2
この作品はコンテを見ないとその特殊さがつかめません。一目見て通常のコンテの描き方ではないのがわかります。おそらく、イメージボードから膨らませていくやり方を採ったのではないかと思います。こんなディズニースタイルの作り方は、小林準治さんの解説にある、キャラクターごとに原画マンを立てる作り方も同様で、手塚さんのディズニーを見据えた意気込みを感じるものです。しかし、通常のコンテのようなタッチや丁寧に描かれただけのところも混在しており、結局はグダグダになっている感じも、実に手塚さんらしさが見えるコンテだと思います。2022/02/15