内容説明
若き劇作家・柳美里と高校生の本音の対決。
目次
レッスン 自殺をプログラムする(うつむいて生きている;世界中が死んでしまえばいい;不完全な死体 ほか)
放課後のおしゃべり(自殺をしようと思ったことは?;犬の死、そして家出;口にするうちは大丈夫 ほか)
柳美里への8つの質問
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
59
【差別といじめが世界からなくなることはない。世界は誰かをいじめるような構造になっている。いじめられた少年が自殺する、そして他の何人かは生き延びる――】自殺未遂者(当時24歳)の著者が行った、高校生への講演と彼らとの対話を収録した書。1995年刊。<生理がはじまったことは、私にとっては老いのはじまり、死期が近づいたということだったんです。小学6年の一年間というのは、皆さんは変だと思われるかもしれないけれども、いちばん老いに近く、老いに脅えていたときだった>に、大同感。わたしは幼少時、老いに脅え、憧れた……⇒2024/08/30
Junko
8
「自殺は人間的行為で、人間だけに与えられた特権」本棚に眠っていた本をやっと読む気になって手に取った。まさか自殺を進める本だとは思わなかった。「死ねないから生きているあなた」「生きることも冒険だけれど、死ぬこともすごい冒険だと思って、ワクワクする」1995年初版本。この本を片手に自殺をした子はいなかったのだろうか?2018/01/04
kera1019
5
最初から「自殺はあかん」とする前提で話されると辟易するけど、キチンと生と対峙して死を考えると「自殺を自分の人生の中にプログラムするべき」という柳さんの言葉はリアルに響きました。なぜ生きてるんやろうと思うと死が頭をよぎり、死にたいなぁと思うと生に執着してしまいます。自分の中に自殺というプログラムがあるだけで生きる重石が軽くなる気がします。2013/10/17
ホレイシア
5
割と共感して読んだのも、今になると若気の至りだとわかる。2008/01/01
マミカ
3
少し古い本だったが、「自殺」について書かれた本で、新しい見方が面白かった。2015/10/01