感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
13
1933年作品でメグレ物19作目。同年の「第一号水門」で引退を決意したメグレが、本作では辞職して田舎に住み始める処から。そこへメグレ夫人の妹の子供で、メグレが警察に入れてやった男がパリから泣きついて駆込む。本作はこの甘やかされた甥の尻拭い編。シムノンはメグレ物の作品を以降暫く書いていない。再開はEQ掲載の短編(未読)辺りかららしい。本作は原題がMaigret。それまで題名にメグレの名前を掲げなかったという。訳者は40年代に入って30年以上続くシリーズとそれ以前との作風の変化を述べる。但し本作は傑作である。2023/09/23
ちび丸
0
★★☆2015/05/30