出版社内容情報
戦争を描いてきた小説家と戦争を研究してきた歴史家が、必読史料に触れ、文芸作品や手記なども読みつつ、改めてあの戦争を考える。
内容説明
日本はなぜ、あの戦争を始めたのか?なぜ止められなかったのか?戦争を描いてきた小説家と、戦争を研究してきた歴史家が、日本近代の画期をなした言葉や史料を読み解き、「軍人勅諭」や「教育勅語」が時代によって読み方を変えるさまを見、それぞれが必読と推す文芸作品や手記などにも触れつつ、今あらためて、日本人の戦争を問い直す―。「ポツダム宣言」「終戦の詔書」を読む解説コラムも収録。
目次
1 太平洋戦争とは何かを考えるために(戦争と物語;国民統合の方法としての軍隊;西周が説いた将校の道徳 ほか)
2 なぜ始めたのか、なぜ止められなかったのか(「満蒙」とはどこか;なぜ満州か;謀略による満州直接支配へ ほか)
3 太平洋戦争を「読む」(戦争を支える気分―清沢洌『暗黒日記』;物語を批判する小説―田中小実昌『ポロポロ』;個人と国家の媒体なき対峙―山田風太郎『戦中派不戦日記』 ほか)
著者等紹介
奥泉光[オクイズミヒカル]
1956年、山形県生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科修了。作家。近畿大学文芸学部教授。『ノヴァーリスの引用』(野間文芸新人賞)、『石の来歴』(芥川賞)、『神器』(野間文芸賞)、『東京自叙伝』(谷崎潤一郎賞)、『雪の階』(毎日出版文化賞、柴田錬三郎賞)など、著書多数
加藤陽子[カトウヨウコ]
1960年、埼玉県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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