河出新書<br> 読書とは何か―知を捕らえる15の技術

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河出新書
読書とは何か―知を捕らえる15の技術

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  • サイズ 新書判/ページ数 292p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784309631479
  • NDC分類 019
  • Cコード C0290

出版社内容情報

読書とはつねに部分から全体への推論だ――巷の「読書効率主義」に反旗を翻し、博覧強記の進化生物学者が授ける前代未聞の読書術!

内容説明

読書とはつねに“部分”から“全体”への推論だ―仕事や勉強のため必要に迫られて読書するときでも、いったん本に没入すれば私たちはまちがいなく“狩猟者”の眼差しになり、言葉や文章を“狩って”いる―。本の中で出会う知識や情報の断片を、どのように捕らえ、体系化できるのか?「読書効率主義」とは正反対のベクトルを志向する進化生物学者が本の山の奥へと分け入り、読書経験を通しものごとを考えぬく知力を養う術を伝える。

目次

第1章 知のノードとネットワーク―読書は探検だ(手にする動機、読み通す技術;文字空間とその可視化―インフォグラフィックスの視点から ほか)
第2章 読書術(基本篇)―大技と小技のあれこれ(“完読”足元を見よ、メモを取れ、時々休め;“速読”自己加圧ナッジの術 ほか)
第3章 読書術(応用篇)―冒険と危険は紙一重(“難読”先入観で分類しない;“精読”読書ノートをつくりこむ ほか)
第4章 読書術(発展篇)―読み終わらない本のためのパヴァーヌ(“復読”読者としてアップグレードする;“休読”途中で撤退する勇気と決断 ほか)

著者等紹介

三中信宏[ミナカノブヒロ]
1958年、京都市生まれ。国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構専門員、東京農業大学客員教授。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了(農学博士)。専門分野は進化生物学・生物統計学。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

105
読書の基本に立ち明けって説明してくれています。ただ対象読者はかなり高度な方だと感じました。専門家や学者さん向けのものではないかと思います。往路と復路があってそれに対してどのように対処するのかが書かれています。私には程度が高すぎる気がしました。ただ参考に挙げられている本などに興味がわきました。いい本だとは思うのですが‥‥。2022/02/17

タイコウチ

7
読書指南本を読むくらいなら、気になっている積読本を読めばいいだろうとも思うが、読書についての本は気になる本が多い。「本を読む、それは「狩りだ」という惹句の通り、著者は「ある”文字空間”を旅する読者=狩猟者は、マップやチャートをもっていないので、著者がその本を書き記すときに残したさまざまな”踏み跡”ー単語や文章などーを手がかりにして、いま自分がいる場所と進むべき方角を推論し続けなければならない」と説く。「"読まないための抜け道"をあれこれ考えるくらいなら、日々着実に読み進めること」との言葉、肝に銘じました!2022/12/23

さとまる

7
よくある読書術の本だと思ったら手痛いしっぺ返しに遭う。読書を狩りに例える著者のそれは歯ごたえのある大部を対象としたもので、本を骨の髄まで喰らい尽くそうとするもの。読みながら付箋やマルジナリアなど痕跡を残しそれをノートにまとめる「往路」は自分もやっていたが、それを体系化する「復路」は実行するどころか考えつきもしなかった。もっと深く本を読まねば……そもそも読むとは……となる一冊。2022/05/27

ツバサ

5
往路でノードを設定し、復路でノードをダイアグラム(ツリー、チェイン、ネットワーク)化する。この考え方は新鮮でかつ分かりやすく、腹落ちした。この作業を広い意味でアブダクションというが、ノードをいかに設定できるかが重要。事前知識が不足していると適切なノード設定ができない。対策として「他の読者がどう読んだか」、「同著者の他著書をひもとく」を実践したい。参考として著者の読書メモ(p102)を知れたのは収穫。ここまでのログを残してようやくアブダクションの土台になるんだろう。2022/02/10

あつもり

5
狩猟者として能動的に読書すべしという主張に発破をかけられた思いです。自分の場合は、これだけ読みたい本があると、つい読み急いでしまうことがありますが、そうすると大事な本でもしばらくして中身をほとんど覚えていないことに愕然とすることが多々あります。本書の「精読」にて紹介されている著者の読書ノートを著者ブログにて拝見し、大いに刺激を受けました(ノートそのものもすべて手書きで、何と言うか…美しい)。ここまでしないと自分の血肉とはならない。「…究極の読書とは、読者自身がもうひとりの著者になること…」。(P.168)2022/02/06

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