河出ブックス
誰がタブーをつくるのか?

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624747
  • NDC分類 316.1
  • Cコード C0336

出版社内容情報

タブーはいかにして、そして誰のために生まれたのか? 誰も教えてくれないタブーの正体と無力化する思考法。

【著者紹介】
1958年、北海道生まれ。フリーライター。早稲田大学文学学術院教授。「哲学からアダルトビデオまで」幅広い分野で執筆。『広辞苑の中の掘り出し日本語』『批評の事情』『書いて稼ぐ技術』など。

内容説明

どうして「自粛」が必要なの?「わいせつ」の基準は?「名誉毀損」の線引きは?言っていいことと悪いこと、書いていいことと悪いことの判断基準は?タブーはいかにして、そして誰のために生まれたのか?「そこそこ自由な国・日本」に生きるぼくたちだからこそ知らなければならない、誰も教えてくれないタブーの正体と、それを見抜くための思考法。

目次

序章 「言論の自由」と「自由な言論」、「表現の自由」と「自由な表現」
第1章 出版と報道のタブー(いってはいけないこと、報じてはいけないこと;ビジネスにまつわるタブー;差別とタブー)
第2章 外側からの規制(刑法第175条「わいせつ罪」;プライバシーと出版―民法第710条「名誉毀損」;青少年保護育成条例;そのほかの、法による出版規制)
第3章 じぶんからの規制(タブーと規制)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

11
図書館本。2014年、河出書房新社。フリーライターの永江朗さんによる、表現の自由を軸に、出版、報道に関するタブーを中心に論考した評論です。皇室タブー、性表現、クライアントタブー、未成年犯罪者実名報道、文学に於ける実在のモデルがいる場合の表現に関するタブー、人種差別、部落差別、差別用語、無形の忖度が蔓延るこの国に警鐘を鳴らします。でも手遅れ日本のマスコミは、もう袋小路の絶滅危惧種扱いですね、ジャニーズもコラボ問題も扱わない。もう先進国では無い事を自覚して綺麗な落ちぶれ方(英国みたく)を考えた方が良いと思う。2023/04/26

Humbaba

11
制限があるというのは、必ずしもマイナスに作用するというものでもない。確かに自由度は少なくなるものの、そのルールに触れないギリギリのラインをついていくというのも、また楽しみを与えてくれる。制限があるうちはそれを取っ払いたいと願うものの、実際に取り払われてみると意外とその制約に助けられていたことに気づくこととなる。2014/11/07

てながあしなが

6
図書館本。永江さんの本が好きなので読んでみたが、面白かった。タイトルでちょっと誤解が生じているかも。メディアのタブー、自主規制について広く論じられている。考えるきっかけになるため、手元に置くか迷う。2017/10/21

スパゴー

6
15年程前に、ある大手企業では管理職世代(今60〜70歳ぐらい)の人達に『差別用語を使わないように』という研修をさせられたと聞いた。(『めくら』や『どかた』など)小さい頃から普通に聴いて育っているので差別用語と意識せず発してしまうかららしい。若者はその言葉自体を知らないで育ってきているので、無用な知識を教えるなという事らしい。言葉の意味や歴史を全く知らないのもどうなんだろう…。2015/05/08

ZEPPELIN

5
身近だなと思ったタブーは部落差別。別に差別が行われているという意味ではなく、集落と部落が全く同じ意味で使われてるという意味で。「おらほの部落」なんて発言はよく聞くし、「部落内・徐行」という看板も何の問題もなく置かれている。タブーだ差別だと騒いでも、少なからず地域差があるということを覚えておかないと、地元の人とは会話にならない。そんなことを考えながら読んだけれど、著者の思想を好きになれないせいか、または自由をやたらと叫ぶ人は嘘臭いと常々思っているせいか、作品としては面白くない2015/06/01

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