河出ブックス
ニーチェ―ニヒリズムを生きる

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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624525
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0310

内容説明

「誰の役にも立たず、ほとんどの人を絶望させ、苛立たせ、(略)あらゆる『価値あるもの』をなぎ倒し…近・現代人とまさに正反対の価値観を高らかに歌い上げる」ニーチェへ―「明るいニヒリズム」の哲学者がニヒリズムの始祖ニーチェの哲学に真っ向から立ち向かいながら、哲学のおそろしさと歓び、生の無意味と人間の醜さの彼方に「ヤー(然り)!」を見出すニーチェ論の決定版。真に「過酷なニーチェ」がここに甦る。

目次

第1章 神は死んだ
第2章 ニヒリズムに徹する
第3章 出来事はただ現に起こるだけである
第4章 人生は無意味である
第5章 「人間」という醜悪な者
第6章 没落への意志
第7章 力への意志
第8章 永遠回帰

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年生まれ。電気通信大学元教授。「哲学塾カント」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

32
これじゃ、ニーチェじゃなくてナカジマ節を読むための本じゃないか、と溜め息。だが、皮肉ではなくこうも思った。ニーチェを読むとは、ニーチェの思想をチャートにして整理することではない(仮にそんなことが出来たとして、誰が読むのだろう)。むしろニーチェの胡散臭い言葉に触発されて、ムッシュムラムラと己の中で煮え滾ったものをそのままぶつける、アクション・ペインティングのような活動の謂ではないか、と。ニーチェは爆発だ(繰り返す。決して皮肉ではない)! ひたすら己を爆発させ、虚無の中に己の全身全霊を投げ込み、今を楽しむ……2020/03/18

井月 奎(いづき けい)

24
ニーチェを読まなければいけない。と思ったのは五年前でした。貪るように読みました。第二部までは……。第三部を読み始めてひどく困惑して、まったく頭に入らなくなり、いつの間にか読まなくり、思い出して読み挫折。その繰り返しでした。しかし読まなくてはいけない。という思いはいつも、いつでも心にあり、助けてもらおうとしてこの本を読みました。私なりに理解したのは、ニーチェの混乱に付き合ってはいけないということです。自分の芯を定め、キーワードを決めて、整理しつつ読むべきなのです。さあ、岩波文庫で再挑戦です。2015/10/10

fishdeleuze

18
『ツァラトゥストラ』を中心に、ニヒリズム、ルサンチマン、パウロ主義、奴隷道徳/貴族道徳、力への意志、そして永遠回帰とニーチェの哲学を俯瞰しており、引用も多く読みやすい。ニーチェの場合、哲学(あるいは作品といったほうがいいかもしれない)と実存が密に関わり合っていて、生=作品(または作品=生)という面がとても強い。激烈で極端、そして誠実だが、赦すのが不得手な人物だったようだが、それは作品からもうかがえる。読む時期や問題意識の持ちようによっては、激しく訴えかけてくる思想家なのだろう。2017/09/09

ichiro-k

14
「目クソ(中島義道)、鼻クソ(巷のニーチェ本)を笑う」書籍。 どちらも本文にあるニーチェ気取りの「ツァラトゥストラのサル」で、始末の悪い扇動者。 以前、著者が言っていたように(たぶん・・・)気が狂うほどあるいは死にたくなるほどモノゴトを考え抜けば「能動的ニヒリズム」に辿り着くハズ。 その先の「永劫回帰」については著者同様、私も低脳につき理解不能ようだ。2013/02/20

pino

5
100分で名著のニーチェ編がなんか甘々でモヤモヤしたので中島さん。ですよね、やっぱりそんななまっちょろい思想じゃないですよね、ってゆう納得感があって良かった。ニヒリズムはそうとして、そして次にどうするのかっていうところを、自分が引き受けて考えなくちゃ。とかいう前にちゃんとツァツストラ読まなくちゃ。2019/10/01

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